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2020.12.26

手ごわいすい臓がん、早期発見がカギ!親子ですべてのがんに気をつけて

MYCODEトピックス

遺伝性すい臓がんの研究から、ある傾向がみえてきたそうです(写真:Shutterstock.com)

参照元:https://mycode.jp/topics/diseases/cancer/familial_pancreatic_cancer.html?src=my_kcm_familial_pancreatic_cancer_07

遺伝性すい臓がんの研究から、ある傾向がみえてきたそうです(写真:Shutterstock.com)

手ごわいすい臓がん

すい臓がんは、初期にはほとんど症状が無いため早期発見が難しく、また転移をおこしやすいため、消化器がんの中で治りにくいがんの代表です。これまでに早期発見や早期治療のために、すい臓がんと遺伝の関係が研究されてきましたが、まだ多くのことが不明でした。

遺伝性のすい臓がんと、遺伝性ではないすい臓がんを比較した研究

しかし、親子ですい臓がんになっている人たちがある程度の数いたことから、 すい臓がんの発症には何か遺伝子が関与していると考えられていました。この人たちは「遺伝性すい臓がん」とくくられ、遺伝性ではない「散発性すい臓がん」の人たちと区別されて比較研究されています。

2014年、オーストラリアのガルバン医学研究所の研究グループは、この両者を比較して思いがけないことを発見し、がんの専門誌で報告しました。

親子関係にある人のがんの発生リスクが2倍

研究グループは、すい管腺がんという種類のすい臓がん患者766人を対象に調査を行いました。その結果、遺伝性すい臓がんだった場合、散発性すい臓がんの2倍、親子関係にある人が様々ながんになるリスクが高くなることがわかりました(※)。特に多かったのは、悪性黒色腫(ほくろのがん)と子宮内膜がんでした。  

今後、すい臓がんと遺伝の関係が明らかになり、早期診断がつくようになれば、他のがんの早期診断にもつながるかもしれません。    

ちなみに、遺伝性ではない散発性すい臓がんの発症は「喫煙」と強く関係していたそうです。 たばこは百害あって一利なし!皆さん禁煙を心がけましょう。


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監修者

医師 石原藤樹先生
プロフィール:1963年東京都渋谷区生まれ。信州大学医学部医学科、大学院卒業。医学博士。研究領域はインスリン分泌、カルシウム代謝。臨床は糖尿病、内分泌、循環器を主に研修。信州大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科を研修の後、1998年より六号通り診療所所長として、地域医療全般に従事。

参考文献

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