メニュー

2020.11.20

ポップコーンと柿ピー、食物繊維が多いのはどっち?【管理栄養士がジャッジ Vol.24】

kencom公式:管理栄養士・長有里子

記事画像

ポップコーンや柿ピーは、一度食べ始めると止まらないお菓子のひとつですよね。ついつい食べ過ぎてしまって後悔することもあるかもしれませんが、これを読むとその後悔が軽くなるかも…しれません。

ポップコーンと柿ピー、食物繊維が多いのはどっち?

正解は、ポップコーン

様々なフレーバーが登場し、近年人気が高いポップコーン。ポップコーンはジャンクフードだと思われている方も多いと思いますが、実は食物繊維がとても豊富な食べ物になります。

ポップコーンの食物繊維量は9.3g、柿ピー(柿の種)の食物繊維量は3.8g(どちらも100g中で比較)。この数値だけを見てもピンとこないと思いますが、ポップコーンの食物繊維量はごぼうの1.5倍以上、レタスの約9倍にもなるほどです。(※亀田の柿の種の比率で食物繊維量を計算しています)

ただ、ポップコーンは1食分がだいたい30g程度なので、1食では3gほどの食物繊維になりますが、それでも間食でこの量の食物繊維がとれるというのは嬉しい発見ですよね。しかも鉄分も多く含み、その量は鉄分が多いとされているほうれん草の2倍以上にもなります!意外にもポップコーンは栄養素が豊富なんですね。ちなみに選ぶ際は、オーソドックスな塩味がよいでしょう。

柿ピーはピーナッツの比率が多いものを選ぶと◎

一方、柿ピーの栄養ポイントはずばり「ピーナッツ」。ピーナッツの脂質には、オリーブ油で有名なオレイン酸を多く含んでいるのが特長です。オレイン酸は動脈硬化の原因となる悪玉コレステロールを減らす作用があり、健康に有用な脂質になります。

ちなみに、お酒のおつまみにピーナッツがよく登場するのは、ピーナッツに豊富に含まれるナイアシンという成分がアルコールの分解を助けるから。もしおつまみに柿ピーを食べるなら、なるべくピーナッツの比率が多いものを選ぶとよいですよ。

食べ過ぎないようにするには「箸」を使おう!

ポップコーンも柿ピーも、一度食べ出すと手が止まらなくなりますよね。

ある研究で、チーズキューブをお箸で食べるグループと手で食べるグループに分けて食べてもらったところ、手で食べたグループの方がより食べずにはいられなかったという結果になりました。つまり、食べ物を“手”で食べると、いつもよりおいしく感じてしまうというわけです。

ただしこの感じ方は、自制心の高い人限定で、自制心の低い人はお箸で食べても手で食べても、おいしさは変わらないと回答しています。

つまり、普段から食べる量などを制御している人が食べ物を手で食べると、それがより魅力的に思えるようです。ということで、自制心が高いという自負のある方は、ポップコーンや柿ピーなどを食べるときは、食べ過ぎないようお箸を使ってみるのもひとつの方法ですよ。

ただ、どちらも栄養素が含まれているからといって、食事の代わりとして考えるのは控えてくださいね。

▼参考文献

過去の『管理栄養士がジャッジ』はこちらから

著者プロフィール

記事画像

■長 有里子(おさ・ゆりこ)
管理栄養士/sazukaru代表。
人気サイト「服部幸應先生の1週間ダイエットレシピ」の監修経歴、食と健康の総合ポータルサイト「イートスマート」立ち上げメンバー。サイトや書籍の栄養監修多数。現在はプレコンセプションケアにも力を入れている。

この記事に関連するキーワード