ストップ暴飲暴食！食べすぎた翌日の「リセット食」を紹介します

お休みが続くとついつい暴飲暴食になってしまう…という方はいらっしゃいませんか？暴飲暴食を防げれば良いのだけれど、そうはいってもなかなかできない！

そんな方に翌日以降の調整食…つまり【リセット食】をご紹介します。

前日につい食べ過ぎてしまい、体重計に乗ってみたら…あぁ！やっぱり！ということはありませんか？

しかし、食べた分がすぐに脂肪に変わるわけではなく、食べ過ぎたからといってすぐに太るわけではありません。そして、食べ物よってカロリーや栄養素は違うため、例えば「パスタをたくさん食べた場合」と、「サラダをたくさん食べた場合」では明らかに摂取カロリーも変わってきます。

まずは、何を食べたのかを思い出し、翌日以降で調整をすればいいのです。

食べ過ぎたから翌日は断食しよう…だってカロリーを摂りすぎたんだから抜いてしまえばいい！と考える方も多いと思いますが、それはあまりよくありません。

断食をすると飢餓状態に入り、脂肪を身体にため込みやすくなったり、体の筋肉を壊して基礎代謝が下がってしまったりと悪循環。またお腹が空いて、結局お菓子やパンなどをつまんでしまい本末転倒ということがおこります。

食べ過ぎてしまった料理は何ですか？パスタやご飯もの、サシが入った美味しいお肉や、バターや油がたっぷり使われているお料理ではないでしょうか。それらに多く含まれるのは「炭水化物」「脂質」「塩分」の3つです。逆に足りないのは「食物繊維」「ビタミン」「ミネラル」「たんぱく質」です。

そのため、多く摂りすぎた「炭水化物・脂質・塩分」を減らし、「食物繊維・ビタミン・ミネラル・たんぱく質」を意識してとる食事を心がければよいのです。断食に耐えきれず、お菓子を食べてしまうことがいかにNGかがわかりましたね。

それでは、続いておすすめの【リセット食】レシピをご紹介します。

「食物繊維・ビタミン・ミネラル・たんぱく質」を意識し、3食しっかり作るのは面倒ですよね。しかも食べすぎた次の日は身体が重くて作るのも億劫になりがちです。

今回は「基本のポトフ」を作り、そこからアレンジする方法をお伝えします！食事量が増えそうな日が決まっている場合は、事前に作っておくのもおすすめです。

鶏むね肉　500g（小2枚）
キャベツ　400g（1/4玉）
人参　100g（1/2本）
エリンギ　1パック（100g）
水　1ℓ
固形コンソメ　3個
ブロッコリー（塩ゆでしたもの）　100g

全量3食分の場合
・896kcal　(20代女性の必要量の約半分)
・たんぱく質　139g（20代女性の必要量の約2倍）

1食分の場合
・272kcal　
・たんぱく質：45.1g

１．鶏むね肉は皮を取り除き大きめに切り、塩・胡椒をする。キャベツは縦3等分に切る。人参は大きめの乱切りに、エリンギは縦半分に切り、好きな大きさに切る。

２．野菜と水を鍋に入れて火にかけ、沸騰したらコンソメを加えて弱火で40分煮る。

３．鍋に鶏肉を加えさらに10分加熱する。途中、随時アクをとる。

鶏肉に火が通ったら出来上がり。まず最初はそのままで、基本のポトフで召し上がってください。

「基本のポトフ」の1/3量にトマト缶1/4、マカロニ10gをプラスしてさらに煮込んでみてください。するとミネストローネ風のポトフが完成します。

マカロニが入っているから満足感もアップ。お昼ならこのくらい食べても大丈夫です。また、トマトには抗酸化成分がたっぷり含まれているため、傷ついた細胞の修復にも一役買ってくれます。そのため風邪予防にも効果が期待できます。

1食分：289kcal　
たんぱく質：45.9g

コンソメと豆乳は相性抜群。夜は「基本のポトフ」1/3量に、豆乳100mlをプラスしてさっと煮込んでください。豆乳にはミネラルも豊富に含まれているため、さらに栄養価もアップします。

ちなみに「基本のポトフ」だけでも約２日分の野菜とたんぱく質を摂ることができます。使っているものは全て低脂質・低炭水化物なので、前日に暴飲暴食してしまった分と合わせてリセットできる…というわけです。

ポトフは汁ごと飲む料理ですから、汁に溶け出した栄養素も漏れることなく摂取できるというメリットもあります。

また、これらにはエネルギー代謝に含まれるビタミンB群も含まれるため、前日に摂った過剰なカロリーもエネルギーとして代謝してくれます。とはいっても動かなければ代謝されず脂肪となってしまうので、軽くでいいのでこまめに体を動かすことを意識してください。

1食分：335kcal
たんぱく質：48.3g

暴飲暴食での注意点は栄養面だけではありません。消化器官に負担がかかっています。

ポトフは野菜をじっくり煮込み柔らかくしているので、食べすぎた胃にも優しい料理。そして、しっかり咀嚼することで唾液が沢山分泌され消化を促進します。温かい料理なので疲れた胃腸に負担をかけすぎず、そして満腹中枢を刺激しやすくします。

食べ過ぎた翌日だからこそ、ゆったりと食事を楽しみ身体をいたわってくださいね。

■前田 量子（まえだ・りょうこ）

管理栄養士　野菜ソムリエ　ロジカル調理研究家。
著書『ロジカル調理』『ロジカル和食』『考えないお弁当』をはじめ、最新著書『おうちで一流レストランの味になるロジカル洋食』（全て主婦の友社）が好評発売中。調理科学で普段のもやもや悩みをすっきり解決 。スーパーの食材で本当に美味しく＆家族が楽しみにしてくれる定番家庭料理を作れるようになる料理教室主宰。