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2020.10.09

カニカマと魚肉ソーセージ、口内炎を予防するビタミンが多いのはどっち?【管理栄養士がジャッジ Vol.21】

kencom公式:管理栄養士・長有里子

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そのまま食べても加熱してもおいしく、お財布にもやさしい「カニカマ」と「魚肉ソーセージ」。

どちらも主原料は魚のすり身ですが、実は栄養に違いがあります。それぞれの特徴を知って食べ分けてみませんか?

カニカマと魚肉ソーセージ、口内炎を予防するビタミンが多いのはどっち?

正解は、魚肉ソーセージ

口内炎になる一因が「ビタミンB2」不足です。ビタミンB2は細胞の発育と正常な働きに欠かせないため、不足をすると口内炎や肌荒れを引き起こす元になります。

このビタミンB2を魚介類の中でトップクラスに含んでいるのが「魚肉ソーセージ」です。主原料はスケソウダラを中心とした白身魚のすり身ですが、近年では栄養価の高い赤身魚も使われています。

カニカマが100g中0.04㎎に対して魚肉ソーセージは100g中0.6㎎と、魚肉ソーセージのほうが15倍!魚肉ソーセージを1本(約70g)食べると、男性なら1日の推奨量の約1/4、女性なら約1/3がとれるほどの量となります。

※ビタミンB2の一日の推奨量は男性が1.6㎎、女性が1.2㎎(20-40代)

「カニカマ」の魅力は、高たんぱく低脂肪!

一方、ダイエットやトレーニングをしている人の間ですっかり定番となったサラダチキンに続き、今「カニカマ」が話題になっているのをご存知でしょうか?

それはサラダチキンと同じく、カニカマが高たんぱく低脂肪だからです。カニカマも主原料は白身魚ですが、魚肉ソーセージと異なる点は脂質がほぼ含まれない「卵白」が使われています。

そのため魚肉ソーセージとカニカマを比べると、たんぱく質量はほぼ同じですが、カニカマのほうが格段に低脂肪。カニカマの脂質は100g中わずか0.5gなので、ほぼ無脂肪といってもいいほど。これは魚肉ソーセージに含まれる脂質の約1/15になります。

カニカマと魚肉ソーセージ、他の練り製品より優れた栄養は?

カニカマと魚肉ソーセージで共通して多い栄養素は「カルシウム」です。練り製品はほかにも、竹輪やかまぼこ、さつま揚げ、はんぺんなど様々な種類がありますが、それらの何倍ものカルシウムを含んでいるのが特徴です。

カルシウムが多い食品というとまず思い浮かぶのは牛乳でしょう。しかし、カニカマと魚肉ソーセージも負けてはいません。全て100gで考えた場合、牛乳のカルシウムが110mgに対して、カニカマは120mg、魚肉ソーセージは100mgと、牛乳に匹敵するほどの量なのです。

乳製品が苦手な方は、カルシウム補給源として利用するのも良いかもしれません。ただし、魚の練り製品は塩分が多い傾向があるので、塩分に気を付けながら取り入れましょう。

▼参考文献

過去の『管理栄養士がジャッジ』はこちらから

著者プロフィール

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■長 有里子(おさ・ゆりこ)
管理栄養士/sazukaru代表。
人気サイト「服部幸應先生の1週間ダイエットレシピ」の監修経歴、食と健康の総合ポータルサイト「イートスマート」立ち上げメンバー。サイトや書籍の栄養監修多数。現在はプレコンセプションケアにも力を入れている。

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