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2020.10.01

「乳がん」に関する疑問を解決!1分で読める医師Q&A

kencom 公式ライター:森下千佳

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女性にとって身近な病気であり、不安も大きい「乳がん」。その乳がんに関する様々な質問を、乳がんの専門家・国立がん研究センター中央病院乳腺外科医長の高山伸先生に解説していただきました。

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コロナ禍でも「乳がん」検診はいくべき?もしかかったら?「乳がん」の素朴な4つの疑問

Q.新型コロナウイルスの感染が拡大中なので医療機関に行くのが怖く、乳がん検診を延期しています。どうしたら良いでしょうか?

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A.早期に受けることをお勧めします。

新型コロナ対応を優先させるため、全国的にがん検診が中止されたため、がん検診の受診率が大幅に下がりました。
緊急事態宣言解除後には再開していますが、いまだに受診を控える方が多く、早期発見や治療開始の機会を逸する懸念が強まっています。受診が遅れてがんが進行してから見つかると、治療に影響する可能性もあります。医療機関や検診施設では感染対策をしっかり行っていますので、早期発見のためにも、先延ばしにせず、検診をぜひ受けて欲しいと思います。

Q.乳がん手術後の放射線治療を受けています。放射線治療を行っていた女優さんが新型コロナウイルスによって亡くなった事で不安に思っています。手術や放射線治療を行うとコロナに感染しやすいのでしょうか?

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A.過度に不安視する必要はありません。

乳がんの手術後に温存乳房などに放射線を当てる治療(放射線治療)をしますが、照射範囲は胸部に限られています。全身に当てている訳ではないので基本的には免疫力や抵抗力は落ちません。日本放射線腫瘍学会からも、岡江久美子さんのニュースの後に「早期乳がん手術後に行われる放射線治療は、身体への侵襲が少なく免疫機能の低下はほとんどありません。」と声明が出されています。感染予防を徹底する必要はありますが、新型コロナウイルスが重症化する原因になるほど免疫力が下がるとは考えにくいので、過剰な不安は抱かないでください。

Q.おっぱいの大きさと、乳がんになりやすさは関係ありますか?

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A.よく聞かれることですが、関係ありません。

乳房が小さくても乳がんになります。ただ、太っている方に乳がんがやや多いので、太っている事で乳房が大きくなっている場合はなりやすいと言えるかもしれません。太りすぎには注意しましょう。

Q.前に受けたマンモグラフィーが痛くて、できれば受けたくありません。毎年受けないと行けませんか?何か痛みを和らげる方法はありますか?

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A.超音波検査を組み合わせて頻度を落とすのも手です。

マンモグラフィーは万能な検査ではなく、年齢や胸の状態で検査が有効な方とそうでない方がいます。マンモグラフィーが苦手であれば、例えばマンモグラフィーは2年に1回にして、その間の年は超音波検査でしっかり見ていただくのがよいと思います。マンモグラフィー検査と超音波検査には、それぞれ得意な病変と不得意な病変があるので、両方やることでお互いを補いあえます。マンモグラフィーしか受けていない方は、ぜひ、超音波検査も受けてみましょう。
痛みを和らげるコツは、基本的に生理前の胸の張る時期は避け、生理後約2週間の胸の張りの少ない時期を狙って受けてもらうのがよいと思います。

高山 伸(たかやま・しん)先生

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国立がん研究センター中央病院 乳腺外科 医長
平成7年東京慈恵会医科大学卒業後、慶應義塾大学医学部外科学教室に入局。栃木県立がんセンター外科、米国ニューヨーク州コーネル大学医学部、東京歯科大学市川総合病院外科などを経て、平成27年4月より現職。
専門医・認定医資格: 日本外科学会専門医・指導医、日本乳癌学会専門医・指導医、がん治療認定医、マンモグラフィ検診精度管理中央委員会読影認定医、乳房再建用エキスパンダー責任医師

著者プロフィール

■森下千佳(もりした・ちか)
フリーエディター。お茶の水女子大学理学部卒。テレビ局に入社し、報道部記者として事件・事故を取材。女性ならではの目線で、取材先の言葉や見過ごされがちな出来事を引き出す事を得意とする。退社後、ニューヨークに移住。当時、日本ではなかなか手に入らなかったオーガニック商品を日本に届けるベンチャー企業の立ち上げに関わる。帰国後、子宮頸がん検診の啓発活動を手がける一般社団法人の理事を経て現職。一児の母。

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