メニュー

2020.07.13

【管理栄養士がコツを伝授】料理の基本「切る」を上達させよう!

ダイエットプラス

料理には、レシピには書ききれないコツがたくさんあります。今回は料理の基本の1つ、「切る」について解説します。「切る」ことが上達すると、料理の腕が上がりますよ!

「切る」ことが上達すると、「料理」が上達する

「切る」とは?

「切る」とは、食材を包丁などで、2つ以上に分けることをいいます。食べられないところを取り除き、調理に合わせて形や大きさをを整えることが目的です。小さく切ると、火の通りが早く、調味料が入りやすくなります。反対に大きく切ると、火の通りがゆっくりになり、調味料が入りにくくなります。

炒め物では小さく薄く切り、煮物では大きく切ることが基本です。しかし、食材によっては火の通り方が違うので、加えるタイミングを変えたり、煮崩れしやすいものは、大きく切るなどして調整します。

仕上がりのイメージに合うように「切る」

「切り方」によって、料理の仕上がりの味、食感が変わります。食材の大きさ、太さ、厚みなどが揃っていると、綺麗に仕上がるだけでなく、調味料のしみ込み方も揃うので、味のバラつきもなくなります。

同じ料理を作っても、ちょっとした「切り方」の違いによって、印象が違う料理になります。だから、仕上がりのイメージに合うように、上手に「切る」ことができると、料理が上達します。

「切る」を上達させるには?

いろいろな切り方ができるようになる

料理にはいろいろな切り方があります。仕上がりのイメージに合うように作るには、それぞれの切り方が上手にできるようになることが大切です。レシピには、考えられた切り方が記載されているので、レシピ通りに切ることができると、料理がぐっと上手になりますよ。

◎拍子木切り
約5cmの長さのものを約1cmの幅に切り、これを横に倒して約1cmの厚さの棒状に切る

◎短冊切り
約5cmの長さのものを約1cmの幅に切り、これを横に倒して縦に薄く切る

◎さいの目切り
拍子木切りにしたものを、約1cm角の立方体に切る

◎せん切り
約5cmの長さのものを縦に薄く切り、そのまま横に倒して重ねて、端から細く切る

◎輪切り
切り口の丸いものを、端から切る。細いものの輪切りを「小口切り」とも言う

◎半月切り
切り口の丸いものを縦に2つに切り、端から切る

◎いちょう切り
切り口の丸いものを縦に4つに切り、端から切る

◎くし形切り
球形のものを縦に2つに切り、中心から放射状に包丁を入れて切る

◎乱切り
食材をまわしながら、斜めに包丁を入れて、端から切る

◎みじん切り
せん切りにしたものを、端から細かく切る。玉ねぎやねぎは、根本を切り離さずに縦と横に包丁を入れて、端から切る

曖昧な表記のときは、仕上がりをイメージ

厚みの記載がなかったり、「ひと口大」など、レシピによっては切り方に迷うときもあります。そんなときは仕上がりの料理をイメージしてみましょう。他の食材と同じ大きさにしたらよさそうだな、この食材は食感が残っていたほうが美味しいから大きく切ろう、など料理の仕上がりに合わせて切ってみましょう。

上手に切るコツを伝授!

包丁の特徴を知る

包丁には、両面に刃がついている両刃包丁、片面だけに刃がついている片刃包丁があります。出刃包丁、刺身包丁などの和包丁は片刃、三徳包丁、牛刀、ペティナイフなどの洋包丁は両刃が基本です。

片刃は刃が鋭く、細かい作業が得意です。さらに断面がきれいに切れるので、皮をむく、薄く切る、刺身を切るときに向いています。しかし和包丁は重たく、研ぐのが難しくなります。

両刃は力が均等にかかり、また軽くて扱いが簡単なので、家庭では一般的にこちらを使うことが多いです。中央部を切断するときは真っすぐ切りやすいですが、かたい食材の端の方を切断するときは、刃が外側に流れやすくなります。少しだけ内側に力がかかるように意識して切ると、真っすぐ切ることができます。

繊維の方向を考える

野菜や肉には繊維がありますが、繊維の方向に対してどのように切るかまではレシピに記載されていないことが多いです。繊維に沿って切ると歯応えを残すことができ、また煮崩れを防ぐことができます。

逆に繊維に対して垂直に切ると、やわらかく仕上がり、生でも歯切れよく食べることができます。食べる人の年齢、その人の状態、嗜好に合わせて変えるこも大事です。料理は愛情と言いますが、食べる相手のことを考えて作ることも、上達のポイントです。

切った後も大事にする

食材を切った後、そのまますぐに調理するものもありますが、水に浸しておくといいものもあります。切った後も、丁寧に食材を扱うことで、仕上がりが違ってきます。

〇変色を防ぐ…ポリフェノールが酸化して黒くなるのを防ぐ。じゃが芋、ごぼう、りんごなど
〇辛味を和らげる…辛味成分が水に溶けだし、辛味が和らぐ。玉ねぎ、ねぎなど
〇パリッとさせる…野菜が水を吸収し、細胞が水で張る。キャベツ、レタスなど

料理が上達すれば、楽しく美味しく食べられる!

料理にはコツがたくさんある

料理には、レシピには書ききれないコツがたくさんあります。今回は「切り方」についてのコツをお伝えしました。コツをたくさん知って、料理上手になりましょう!

(著者:原 美香 (管理栄養士))

記事画像

【あわせて読みたい】 ※外部サイトに遷移します