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2020.06.01

走るのに適した時間や場所はどこ?【初めてのラントレ#6】

kencom公式ライター:黒田 創

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「初めてのラントレ」。前回は実際に2kmのランニングと、走る前後のストレッチ講座を行いました。最初のうちはいきなり長い時間走らず、ウォーキングやストレッチなどを挟みつつ10分、15分と徐々に続けて走るようコーチの西谷綾子さんからの指導がありました。しかし、いざ1人で走ることになった時、コースや時間帯など、どうやって決めればいいのでしょうか。西谷さん、教えてください!

公園の周回や車通りの少ない市街地などを有効に活用しよう

公園

「東京であれば代々木公園や駒沢公園、大阪なら大阪城公園や長居公園など、距離が把握しやすい周回コースで走れる大きな公園がおすすめです。自然が豊かですし、クルマを気にせず走れるので気持ちいいです。それらの周囲にはロッカーやシャワーなどの設備が整っているランニングステーションがあるため、それらを拠点にして走るのもいいでしょう」

※ランニングステーションに関しては現在閉鎖中、短縮営業中の場所も多いため利用の際にはり確認を。

街中ラン

「近くに大きな公園や、川沿いのロードコースがない方は家の近所を走ることになりますが、自由にコースを作れる点では街中ランもメリットがたくさん。近所であれば広い歩道やクルマがあまり入ってこない道など、自分なりのコースが設定できますし、最近は地図アプリやランニングアプリなどで距離を測定したり、マップ上に走ったコースを記録できますので、それらを組み合わせることでより楽しく走れるはず。ただし、通行人やクルマには十分注意し、特に早朝や夜間に走る場合はウエアなどにリフレクター(反射板)を必ず装着しましょう」

トラック

「公園の周回コース以上に正確に走った距離を計測できるのが陸上競技場のトラック。一定のペースを保つペース走はもちろん、ランの途中や最後にスピードを速めるインターバル走もトラックだと距離の計算がしやすいです。なかでも東京・代々木公園内にある織田フィールドは無料開放日が多く、登録なしで使えること、またロッカーや更衣室、シャワーも気軽に使えることから、とても重宝する練習場所。現在はコロナの影響で休場中ですが、渋谷や原宿からも近いですし、夜は21時までオープンしているので仕事帰りにも練習できます。また、各地の陸上競技場の中には無料開放日を設けているところも多いので、情報をチェックしてみてください」

ジム

「スポーツジムにあるトレッドミルで走っても同じなのでは?と思われる方がいるかもしれません。確かにトレッドミルで長時間走れば心肺機能の強化にはつながりますが、ジム内は風による空気抵抗がなく、トレッドミルの床面が自然に足を前に運んでくれるため、ロードを走るより脚への負担が少ないという欠点があります。ですので、トレッドミルを走る時は傾斜角度を1~3%程度上げてみましょう。すると、ロードと同程度の負荷になって、脚力の強化につながります。これから梅雨の時期ですし、雨天時はこうしたやり方でトレッドミルを活用してみてください」

走る時間

「朝ランに関しては、まず朝走ることで代謝がグンと上がりますし、頭が冴えるのでその後の仕事にも好影響をもたらします。もちろん、健康にもダイエットにも効果的。ただし起き抜けは身体が温まっていないので、ウォーミングアップに時間をかける必要があります」

では夜に走るメリットは?

「一般的に起床から11時間後に深部体温が一番高いため、夕方、人によっては夜にかけて身体が動かしやすい状態です。また、夜間は目から入る情報が日中より少なく、ランに集中できるのもポイントです。先にも触れましたが、蛍光色のアイテムや反射板のあるウェアは必須ですね。ただし、走ることで脳が活性化されるため、寝付けなかったり、良質な睡眠が得られない可能性もあります。以上の点を踏まえたうえで、生活スタイルに合わせて走る時間を決めましょう」

next▶︎番外編:ランニングに役立つストレッチ&トレーニングメニュー

いかがでしたか? ランニングのコースはシチュエーションによってメリットもさまざま。また、走る時間帯もそれぞれメリットとデメリットがあることがよくおわかり頂けたと思います。皆さんもいろいろと試してみたうえで、自分に最適なコースや時間帯を設定してみてください。

さて、次回は番外編。西谷さんに、初心者ランナーに特にやってほしいストレッチとトレーニングメニューを紹介します。お楽しみに!(準備中)

※ランニングの際はソーシャルディスタンスに気をつけて、周囲の人と10mほどの間隔をあけて走りましょう

監修者プロフィール

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◾️西谷 綾子(にしたに・あやこ)さん
〈Body & Soul Running Club〉を主宰し、フルマラソンのベストタイムは3時間1分。初心者ランナーへの指導経験も豊富な西谷さん。ジュニア・アスリートフードマイスター、睡眠改善インストラクターの資格も持つ。

著者プロフィール

■黒田創(くろだ・そう)
フリーライター。2005年から雑誌『ターザン』に執筆中。ほか野球系メディアや健康系ムックの執筆などにも携わる。フルマラソン完走5回。ベストタイムは4時間20分。

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