ランナーをサポートする便利グッズ【初めてのラントレ#３】

ランニング初心者のユリさんと未経験のトモさんがチャレンジする【初めてのラントレ】。前回は細かいフィッティングと簡単な試走ができる《ニューバランス原宿》でビギナーに最適な一足を選びましたが、3回目の今回は、走る時に持っていると便利なグッズ紹介です。

ランニングコーチを務める西谷綾子さんにレクチャーしてもらいましょう。

西谷さん「まずは基本的なところから、ウインドブレーカーを紹介します。これから気温がどんどん高くなる季節ですが、朝や夕方など、冷え込む時間帯も意外と多いんです。また、梅雨や夏にかけて急な雨の心配もありますので、風雨をしのいで身体の冷えを防げるウインドブレーカーは必需品です」

ウインドブレーカーは生地の表面に撥水加工が施されているものや、蒸れないよう透湿性素材が使われているもの、ベンチレーターが付いたもの、また腕を動かすためストレッチ性に優れたものなどさまざま。走る際に着たり脱いだりすることを考えると、ある程度薄手で、着ない時は丸めてポーチやポケットに突っ込んでおけるタイプがいいでしょう。

西谷さん「次はスマホです。Bluetooth接続して走りながら音楽を聴くのはもちろん、ランニングアプリでその日の距離や速度を記録したり、写真を撮ったりと何かと便利です。最近はスマホ決済アプリがあるので、ランニング中に喉が渇いたり小腹が空いたりしたら、通りすがりのコンビニで簡単に買いものもできる。最近のスマホはどれもサイズが大きいので、アームバンドや走行時に中身が揺れないタイプのウエストポーチに収納すれば走る際に邪魔になりません。私はピッタリめのウエアやタイツを着用しているので、そのポケットにスマホを収納しています。好みに応じて選んでください」

近年はスマートウォッチを着用するランナーも増えています。内蔵のGPS機能で距離や経路、走行時間を記録できますし、スマホやタブレット、パソコンと接続すればデータの保存も簡単、さらに、買い物の決済にも使えますので、普段から使いこなしている方であれば、スマートウォッチだけで身軽に走ることも可能です。

西谷さん「続いてはウエストポーチ。これはペットボトルやドリンクボトルを持参するか否かによってもサイズ選びが変わってきますが、ボトル収納ケースやポケットがたくさんついたもの、または伸縮素材を用いた、どんな形の小物でも揺れずにぴったり身体にフィットするものまで、さまざまなタイプがあります。これもショップで試着するなどして選びましょう」

西谷さん「お次はランニングキャップ。急に雨が降ってきた時の雨除けとしての機能はもちろんですが、今頃のように心地よい陽気でも、太陽から放射される紫外線の量はかなり多く、長時間浴びることでかなり日焼けしてしまいます。それに伴って身体の疲労も倍増してしまいますし、暑くなるほど直射日光を浴びることは熱中症のリスクも招いてしまうんです」

また、走る時に邪魔な前髪を中にまとめたり、垂れてくる汗をキャップの内側の汗止めバンドが吸い取ってくれたりと、ランニングキャップには隠れた機能がたくさん。当然のことながら通気性もばっちりです。

西谷さん「最後はマイボトル。先にも触れたように、途中のコンビニなどで飲み物を購入する方は必要ないかもしれませんが、コンビニのない大自然の中を走るときや、好みのドリンクを飲みたい時などに備えて、１つ用意しといて決して損はありません。サイズや形状もさまざまで、300ml入りや500ml入り、またストロー付きや中身がなくなったら折りたたんでポケットに収納できるタイプまで、こちらも多種多様なのでじっくり吟味してみてください」。

初心者ランナー向けのグッズ紹介、いかがでしたか？とりあえず自分にとって必須アイテムを揃えておき、必要に応じて買い足していくのもおすすめですよ。

次回からはいよいよ外に出ての実践編です。こうご期待！

※2020年2月〜3月に撮影・取材を実施
※ランニングの際はソーシャルディスタンスに気をつけて、周囲の人と10mほどの間隔をあけて走りましょう

◾️西谷 綾子（にしたに・あやこ）さん
〈Body & Soul Running Club〉を主宰し、フルマラソンのベストタイムは3時間1分。初心者ランナーへの指導経験も豊富な西谷さん。ジュニア・アスリートフードマイスター、睡眠改善インストラクターの資格も持つ。

■黒田創（くろだ・そう）
フリーライター。2005年から雑誌『ターザン』に執筆中。ほか野球系メディアや健康系ムックの執筆などにも携わる。フルマラソン完走5回。ベストタイムは４時間20分。