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2020.04.23

4つのポイントでラクになる!頑張らないお弁当作りのイロハ

kencom公式ライター:春川ゆかり

新生活と言えば、手作りの「お弁当」を始める方も多いですよね。
自分でメニューを決められるので、健康・体質改善や節約にもおすすめですが、毎日作るには手間や時間がかかるので続かないという声も。

外食と比べるとお弁当作りは面倒に感じますが、コツを掴むことで続けやすくなります。
今回の記事では、お弁当作りが楽になるテクニックを管理栄養士 前田量子さんに教えていただきました!

前田 量子(まえだ・りょうこ)

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管理栄養士 野菜ソムリエ。著書『ロジカル調理』『ロジカル和食』『考えないお弁当』(全て主婦の友社)管理栄養士、ロジカル調理研究家。調理科学で普段のもやもや悩みをすっきり解決 。スーパーの食材で本当に美味しく&家族が楽しみにしてくれる定番家庭料理を作れるようになる料理教室主宰。

お弁当作りがラクになる4つのポイント

お弁当作りは日頃の料理と大きく変わらないように感じますが、実際に作ってみると「お弁当向きのメニューって?」「忙しいのに調理に時間がかかってしまう…」など、さまざまな悩みが生まれます。

ですが、お弁当作りは4つのポイントを押さえるだけでスピードもクオリティーもアップ!慣れてくれば、毎日のお弁当も楽に作ることができますよ。

メニューはローテーションで作ってみよう

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お弁当作りで実は時間がかかっているのが「メニュー決め」。
短時間で何品も作るお弁当だからこそ、あらかじめメニューを決めておくことで、冷蔵庫の前で悩む必要がありません。

また、メニューをローテーションで組んでおけば、マンネリ化が防げることも嬉しいポイントです。
2〜4週のローテーションを組み(A週⇒B週⇒C週など)、まずは自分が作りやすい献立や家族が好きな料理を組み合わせてみましょう。ローテーションは自分の好きな組み合わせでOK!慣れてきたら、野菜のバランスも気を付けてみましょう。

主菜は「肉・肉・魚・肉・肉・魚」のバランスがおすすめです。魚料理は調理の手間がかかるものも多いので肉の頻度を多めにしてみると作りやすいですよ!

おかずは3品でOK!バランスに気を付けて

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あれもこれもと詰め込みたくなるお弁当ですが、おかずは主菜1品、副菜2品の合計3品で充分。
ただし、お腹いっぱいになりたいからと言って3品すべてタンパク質で埋めるのはNG。気を付けたいポイントはやはり「栄養バランス」!

一日分の野菜摂取目安量350gのうち、昼食では120gは摂るようにしたいところ。さらに余力があれば2/3は淡色野菜、1/3は緑黄色野菜を意識すると良いですよ。

・淡色野菜:キャベツ、白菜、玉ねぎ、きゅうり、茄子など
・緑黄色野菜:ほうれん草、人参、カボチャ、トマトなど

また、野菜は一年中食べられるものも多いですが、最も栄養価が高いのは、季節の旬の野菜。いつもの野菜にプラスして、積極的に食べるようにしましょう!

グッと時短に。小鍋+電子レンジを賢く使おう

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調理時間を上手に短縮するにはキッチンツールにも一工夫を。中でも「小鍋」と「電子レンジ」は使い勝手が良く、毎日のお弁当作りに活躍すること間違いなし。

お鍋はどのサイズを使っても同じように思えますが、同じメニューを作ったとしても、大きなフライパンで少量を作ると水分が早く煮詰まってしまい味が濃くなりやすいので、料理する量とお鍋のサイズを揃える方がベター。フライパンの場合は18㎝・小鍋には15㎝がお弁当のような少量メニューを作るにはぴったりです。

また、電子レンジといえば冷凍食品に用いるイメージがありますが、鶏ささみのような低脂質の食材にもおすすめ。食品中の水分を内側から発熱させる電子レンジは、短時間での調理が実現するだけでなく、冷めた時にもしっとりと柔らかく食べられますよ。茄子など油を多く使わないといけない食材も、電子レンジを使うと油が少量で済みます。

お弁当の必勝食材を常備して

どんなお弁当箱であっても、実際におかずを詰めてみると中途半端なすきまが生まれやすいもの。

そんなときは、一口サイズの野菜を詰めてみましょう。定番のミニトマトや茹でブロッコリー、茹でカボチャ、主菜にパプリカやアスパラガスなどの彩り野菜を加えるのもおすすめ。お弁当を見たときに足りないカラーの野菜を足してみると、見栄えもアップ!

野菜の他にも、ツナ缶やあさり缶なども便利。冷凍できるちくわや長期保存がきく白滝も噛みごたえがあって、満腹感も得られやすくなるでしょう。
これらの食材を使った副菜は保存も効くため、作り置きにも適していますよ。お弁当だけに限らず、日々の食卓でも使えるのでぜひ作ってみてくださいね!

困ったときのテッパン味付け「A×B」

お弁当は自分の好きな味付けや慣れた手順で作ってしまいやすいため、「なんだか毎日同じような味付けばかりだな……」とマンネリ化に悩む人も少なくありません。
そんな方には「味付け」のバリエーションを増やしてみると、料理の幅がグンと広がります!

家庭にある調味料でできる、おすすめの組み合わせをご紹介します。

・ケチャップ×マヨ
・粒マスタード×バルサミコ酢
・ポン酢×チューブもの(青じそ、練り梅、辛子、わさびなど)
・塩コショウ×ごま油

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味付けのコツは、「調味料×風味×和え食材」の考え方。表を参考にいろんな味付けを試してみましょう。
また、油をいつもと違うものに変えると風味が変わります。オリーブオイルはサラッとして使いやすくコクと風味が足され、ごま油は香ばしい香りに食欲がそそられます。
これらのよく使う調味料は一つのケースにまとめて詰めておくと、忙しいときにもサッと使えて便利です。

「食中毒」だけは要注意!

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ご紹介したように、お弁当はおかずが3つあれば十分ですし、栄養バランスも旬の食材を取り入れつつ、肉・魚と野菜のバランスを意識すればOK!
見た目にこだわりたいときは野菜を上手に添えてみたり、100円ショップなどに売っているかわいいお弁当カップやお弁当ピックを使うと、より華やかになりますよ。

ただし、お弁当作りで唯一気を付けていただきたいのが「食中毒」。具材はよく火を通し、しっかり冷ましてからお弁当箱に詰めるようにしましょう。ハンディタイプの扇風機などを使うのもコツですよ。

お弁当作りのコツは「頑張らない」!

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毎日のお弁当作りが負担にならないようにするには、とにかく「頑張らない」ことが大事。
忙しい朝の時間帯だからこそ、「今日の献立どうしよう!?」と焦らないで済む仕組み作りがお弁当作りを継続する秘訣といえるでしょう。

ご紹介したポイントを意識しながらお弁当を作ると徐々に段取りがつかめ、時短はもちろんこだわったレシピにもチャレンジできるようになるでしょう。また、副菜はお弁当だけでなく日々の食卓にも並べることができるので、作り置きで上手に活用してみてくださいね。
午後の活力となる「お弁当」。アレンジを楽しみながら暮らしに取り入れてみてください。

著者プロフィール

■春川ゆかり(はるかわ・ゆかり)

フリーライター・編集者。大手IT企業にてウェブメディアの広告やマーケティング業に携わる。その後フリーランスのライターとして独立し、住まい・子育て・ヘルスケアなどのジャンルで執筆。

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