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2020.01.07

意思決定の回数を減らすための洋服選び【定時帰りのライフハック#9】

kencom公式:心理学ジャーナリスト・佐々木正悟

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今年の冬は特にそうなのかもしれませんが、12月の寒暖差は意外なほど大きいものです。最高気温が10度に届かない日があるかと思えば、20度を超える日もあるなど、体調管理が大変です。
幼稚園や小学生のお子さんなどがいらっしゃる人にとっては、インフルエンザの大流行などもあり、何かと「健康」に気をつけなければならない季節です。
しかし、毎回洋服を選んでいては、無駄に意思を消耗します。そもそも1日に行える意思決定の回数は決まっているそうで、その分を出来るだけ仕事や家事に充てたいものです。
そこで、今回は服選びについてお話ししましょう。

どう服を選ぶのかを決めておく

冬の服選びの際、服装は多岐に渡るため悩むものです。しかも天気も不安定ですからより悩みます。
傘を持っていくかどうか、コートを羽織るべきかジャケットで済ませるかなど、服装について考えるときの参考になるのは、一般的には「天気予報」です。
けれど今はインターネットに、もっと細かく「どんな服を着ればいいか」を教えてくれるサービスもあります。

個人的な趣味ですが、ネットで天気予報を見るのが好きです。外出しないような日でも、あちこちを意味もなくサーフィンすることがよくあります。
中でも「tenki.jp」は実に多種多様の情報が満載で、見応えがあります。
ここに「服装指数」という指標で、外出前に何を着て出たら良いかを、アイコンで教えてくれるサービスがあります。
簡単ではありますが、これだけを参考に外出しても、だいたいの日は大丈夫です。

服装の詳細まで決めてもらいたい場合はアプリを利用

適切な服装を教えてくれるということであれば、さらにビジュアル的にわかりやすく、詳細に表示してくれるサービスもあります。
たとえば、『Weather & What to Wear Today』というまさにそのままズバリの名前のアプリもあります。
英語なのが難点ですが、内容からすれば言葉の壁は大きな問題ではないでしょう。

Weather & What to Wear Todayの衣服提案画面。年齢、性別、天気や気温に合わせた衣類をイラストで勧めてくれる。

Weather & What to Wear Todayの衣服提案画面。年齢、性別、天気や気温に合わせた衣類をイラストで勧めてくれる。

自分の持っている服装に合わせるならスマホを活用

ただ、私がいちばんオススメしたいのは、
・その日の朝に自分が着た服装の写真
・朝の天気予報のスクショ
をセットにして、Evernoteなどに保存しておくことです。
そして、一年前の同じ時期の、似たような天気の日の服装を確認するわけです。

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家にどんな服があったかとか、同じ時期にどんな服装をしていたかを知るのが、結局のところ便利なのです。
サービスやアプリに「適切な服装」を教わっても、それがいま家にあるのかどうか、あったとしても着られる状態なのかどうかがわかりません。
しかし、去年やおととしの自分が着たことのある服であれば、見ることによってしまった場所や状態などを思い出すことができます。
何を着れば良いかだけではなく、その服のしまってある場所まで思い出せるのが、自分で管理するやり方のメリットです。

ファッションに興味のない人にこそおすすめ

服装に、そこまで手間はかけたくないという意見には、私も賛成します。もともと私は、ファッションなどに興味のない人間です。
もっぱらこの手間は、暑さ寒さ対策でしかありません。

そんな興味がない人こそ、この方法で衣服を管理することをおすすめします。自分の持っているものを全て管理できるだけでなく、選ぶコストも省略できるようになるからです。
ぜひこの冬から始めてみてください。来年には洋服選びに困ることはなくなるでしょう。

著者プロフィール

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■佐々木正悟(ささき・しょうご)
心理学ジャーナリスト。「ライフハック」の第一人者。専門は認知心理学。1997年獨協大学を卒業後、ドコモサービスに入社。2001年米アヴィラ大学心理学科に留学。04年ネバダ州立大学リノ校・実験心理科博士課程に移籍。05年帰国以来、「効率化」と「心理学」を掛け合わせた「ライフハック心理学」を探求し続けている。
著書にベストセラーとなった『ビジネスハックス』『スピードハックス』などのハックシリーズ(日本実業出版)のほか、『先送りせずにすぐやる人に変わる方法』(中経出版)、『やめられなくなる、小さな習慣』(ソーテック社)などがある。

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