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2019.11.15

道に迷いがちな人はマップアプリに頼り切ってみる【定時帰りのライフハック#3】

kencom公式:心理学ジャーナリスト・佐々木正悟

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道に迷ったり時間に遅れがちな人は意外に多いと思います。
そんな方に多いのが、自分自身で地図を読んでいるつもりでも、全く見当違いの方向に進んでいるケース。
最近では便利なアプリも増えていますので、これを回避する方法は増えています。迷う時間を減らして、仕事を効率化していきましょう!

マップアプリに全幅の信頼をおいて行動してみる

道に迷う人は大抵間違った方向を選びがち

私はかなり道に迷う人間です。
道に迷わない人は、道に迷う人の気持ちというものがよくわからないようです。
たとえば私は、埼玉県から神奈川県に引っ越してすでに7年になりますが、いまだに「いつもと違う出口を使うと、横浜駅でパニックになる」のです。

右へ行くべきか、左へ行くべきかがわからない。
そして、意を決してどちらかに歩き出してしばらく経ってみると、たいてい正反対方向へ向かってしまっている。
これをまずなんとかしなければいけないのです。最も簡単な方法は、様々に出回っているマップアプリを使うこと。その中でも最も普及していると言えるGoogleマップを例に解説していきましょう。

AR機能を使うと「最初にどちらに向かえばいいか」が分かる

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Googleマップはこういう人に対して、かなり気が利いているのです。
まず、出だしの第1歩目をどちらに行くべきなのか、それを教えてくれます。多くの地図アプリは、「現在位置」を教えてはくれますが、第1歩目をどちらに向かえばいいかまでは教えてくれません。
第1歩目。それが大事です。第1歩目が180度逆転していたら、歩けば歩くほどゴールは遠ざかってしまうからです。これが遅刻につながることはいうまでもありません。
まだベータ版ですが、私にとって本当の意味で「最初はどちらに向かえばいいか」を教えてくれたのが、GoogleマップのAR機能でした。いま見ている光景に矢印を重ねてくれるこの機能は、間違いなく「そもそもまずどちらに行けばいいか」を教えてくれるのです。

もはや、この指示に従ったほうが、迷う要素は無くなります。

電車のどの車両に乗るのかまで指示に従う

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たとえば駅であれば、いつも同じ出口、同じ改札口、同じルートで乗り換えることが多いでしょう。そこもアプリに従って修正していくと効率的に行動ができるようになります。
電車の場合、各駅によってどこに階段や出口があるのかが決まっています。これに対して指示をもらえれば、より楽になるわけです。
Googleマップ含む、多くのアプリにはこれがあります。この電車は前の方の車両、次の電車は真ん中付近の車両に乗りましょうと。

そこまでマップに指示されたくないよ、という人もあるでしょうが、それが道に迷う人の気持ちがわかってない証拠です。
私はトコトン道に迷うので、この種の情報が非常に大事です。
真ん中付近の車両に乗っていれば、自然とそこの近くの階段を使って、そのまま出口へと導かれます。それがいつもと同じ光景であればあるほど、迷う恐れはなくなります。

Googleマップは、途中でどの駅に停車するかを知ることができます

他にも電車でいうと、ホームや電車の選択という問題もあるでしょう。例えば茅場町駅に向かいたいと思っていて正しい地下鉄の路線を選んでいても、1番線と2番線では向かう方面が正反対ということがよくあります。
これも不思議なのですが、意を決してどちらかを選ぶと、たいてい間違う人間がいるのです。それが私です。
だいたいよく知らない地域では、ある電車の行き先が中央林間だとか、浦和美園だとかいわれても、それぞれの地名を知っていても、どちら行きに乗れば茅場町に着けるのかといったことは全然わかりません。

これも、反対方向を選べば、ゴールは遠のくばかりです。しかも電車の場合、高速度で遠のいてしまいますし、ある程度は我慢して進み続けなければなりません。
徒歩と違い、間違いに気づいた瞬間に引き返すことはできないので大変です。
乗っている電車が「通勤快速」とかだったら目も当てられません。

マップアプリでは、どの電車がどこに向かい、どの駅に停車するかまで指示をくれます。ここまで指示をもらえればそうそう迷うことなく電車に乗ることができるはずです。

苦手なことは、時に全てを委ねるのも必要

今回は道に迷う人に対して、マップアプリに全てを委ねてみる方法をご紹介しました。この全て頼って行動してみるというのは、案外自分自身の行動を楽にする部分もあります。普段道に迷わない人にとっても、移動中の雑念を払拭する方法として有効かもしれません。

ちなみに例ではGoogleマップを使っていますが、ご自身のスマートフォンに入っているアプリでほぼ同様のことができるはずです。ぜひ試してみてください。

著者プロフィール

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■佐々木正悟(ささき・しょうご)
心理学ジャーナリスト。「ライフハック」の第一人者。専門は認知心理学。1997年獨協大学を卒業後、ドコモサービスに入社。2001年米アヴィラ大学心理学科に留学。04年ネバダ州立大学リノ校・実験心理科博士課程に移籍。05年帰国以来、「効率化」と「心理学」を掛け合わせた「ライフハック心理学」を探求し続けている。
著書にベストセラーとなった『ビジネスハックス』『スピードハックス』などのハックシリーズ(日本実業出版)のほか、『先送りせずにすぐやる人に変わる方法』(中経出版)、『やめられなくなる、小さな習慣』(ソーテック社)などがある。

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