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2018.09.04

それって更年期のサインかも? 気づきポイントをチェック

KenCoM編集部

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誰もが一度は聞いたことがあるであろう“更年期”という言葉。ただその症状や時期について、詳しく知識を持っているという方は少ないのではないでしょうか。女性の社会進出が進む現代。働く女性も増えていく中で、正しい知識を持つことは女性だけでなく、パートナーや上司、部下、友人として関わる男性にとっても必要なことです。
今回は、女性医療・更年期医療の様々な臨床研究に携わっている吉形玲美先生に更年期についてお話を伺いました。

更年期とは? 一体いつからはじまるもの?

閉経前後約5年間の“時期”のこと

女性のライフステージと女性ホルモン(エストロゲン分泌量)
出典:中高年女性健康教育マニュアルより(一部改変)

女性のライフステージと女性ホルモン(エストロゲン分泌量) 出典:中高年女性健康教育マニュアルより(一部改変)

吉形先生「更年期とは女性のライフステージにおける、ある一定の年齢の時期をさします。例えば幼少期、思春期というものがあるように閉経の前後5年の時期を更年期といいます。個人差はあるものの45〜55歳くらいで51歳が平均的な閉経の年齢と言われていますので、皆さん40代後半になったら、その心づもりでいると良いでしょう。
生理が順調な人にとっては、生理のサイクルが変化してきたという傾向があれば、更年期のはじまりという可能性があります。いつもより短い、周期が飛び飛びになってきたなどですね。もともと生理不順があるタイプの方だとそれがちょっとわかりづらいかもしれません」

更年期のサインがわかるセルフチェック方法とは?

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もしかしたら、その不調がはじまりかも!?

吉形先生「更年期にはエストロゲンという女性ホルモンの分泌がゆらぎはじめるため、ホルモンバランスが変わってきます。セルフチェックできる方法としては、基礎体温をつけることですね。ずっと体温をつけていて、以前よりも体温が高い時期が短くなったり、生理の出血がダラダラ続くようになったら、そのサインの可能性があります。また今までにないような不調があったら気をつけましょう。
更年期に入り閉経に近づくと、身体が疲れやすくなったり、頭痛が起きやすくなったり、またほてり、発汗があるのに手や足先は冷たいというような体温の調節が今までと変わってくるといった不調がでてきます。これらを更年期症状といいます。
日常生活に影響がでるほど重い場合は更年期障害と呼び、治療が必要な場合もあります。もちろんこうした障害をほとんど感じることなく、閉経を迎える方もいらっしゃいます」

人生の大先輩。自分の母親をケーススタディに!

吉形先生「以前と違うな、と顕著に感じることがあれば更年期障害の可能性があります。発汗・ほてり、イライラ、不安感がでる、今までベッドに入ればすぐ眠れていたのに眠りが浅くなるなどといったことですね。また閉経の年齢は親と似ることがあるので、自分の母親がいつ頃閉経したか、更年期の頃にどんな感じだったのか? というのは身近な先輩として聞いておくと参考になるはずです。
生活環境が似ていたりするので、似たような更年期症状を感じやすいことが結構あります。ただ自分はずっと働いていたけれど、母親は専業主婦だったというように生活習慣やスタイルが似ていない場合はあてはまらないこともあります。生活習慣やスタイルが似ていると、親子の性格も似ているのと一緒ですね」

更年期症状が重い・軽いの傾向とは?

神経質or気楽なタイプ? 性格も症状の差を生む!

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吉形先生「仕事をしている方や、専業主婦でも対外的なおつき合いが多い方は、重くなりにくいという傾向があります。仕事をしていることで、毎日が充実していると感じられたりする活動的なタイプですね。ただ仕事が苦しかったり、ストレスが大きかったりすると更年期症状も重くなる傾向がみられます。環境因子というのも大きいです。
あと性格が神経質、生真面目、サボれない人、自分にも他人にも厳しいきちっとしていないとダメなタイプの人は重くなりやすい性質で、楽天的な人のほうが軽い傾向がありますね。
また最近では、豆腐や納豆に多く含まれている大豆イソフラボンを摂取したときに腸内細菌によってつくられるエクオールを代謝しやすい人は、更年期症状が軽いというのがわかっています」

※エクオールとは…大豆イソフラボンをもとに、腸内細菌の力でつくられる。腸内フローラが乱れていると体内でつくれなかったり、エクオールを自分でつくれる人は日本人の3人に1人という研究結果もある。サプリメントでエクオールを直接摂取することが可能

更年期については個人差が大きい

更年期というのは一定の時期であり、更年期におこりやすい不調を更年期症状、その不調が重いと更年期障害ということがわかりました。更年期、そして更年期症状自体は個人差はあれど病気ではなく、あくまでも期間なので、女性にはそういった時期があることを周囲が理解し、サポートすることで、笑顔あふれる優しい社会になっていくのが理想ですね。

次回は更年期症状の対策について、吉形先生に教えていただきます。

監修者プロフィール

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吉形玲美(よしかた・れみ)先生
東京都出身・1997年東京女子医科大学医学部卒業。同大学産婦人科の臨床の現場で婦人科腫瘍手術をはじめ、産婦人科一般診療を手掛ける傍ら、女性医療・更年期医療の様々な臨床研究に携わる。東京女子医科大学准講師を経て2010年より同大学非常勤講師。女性予防医療を広めたいという思いから、同年7月より浜松町ハマサイトクリニックに院長として着任。 現在は同院婦人科専門医として診療のほか、多施設で予防医療研究に従事。更年期、妊活、生理不順など、ゆらぎやすい女性の身体のホルモンマネージメントを得意とする。

(取材・文/KenCoM編集部)