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2018.08.09

動物の名前から学ぶ!人気者の“名前”の共通点【本能の処世術#7】

KenCoM公式:心理学者・内藤誼人

動物や昆虫は人間と同じように、群れのなかでのコミュニケーションがうまいものほど、出世をしたり、得をしています。

彼らが本能的に行っているスキルは、ビジネスパーソンにもぜひ身につけていただきたい目からうろこのテクニックばかり!というわけで、生き物が大好きな心理学者の内藤誼人が、彼らの行動と学びたい処世術のポイントを心理学的観点で説いていきます。

動物の名前に学ぶ!呼びやすい名前ほど人気が集まる

イラスト/今井ヨージ

イラスト/今井ヨージ

長ったらしい名前の動物は、あまり人気がないんですね。特に発音しにくいような動物はたいてい人気がないものなんです。

人間も同様で人に呼びかけられやすい名前ほど人気が出る傾向にあります。これは実は社名も同じ。社名を見ればその会社の株価も予想できるという研究結果があるほどです。

ニックネームで親しみが増す

アメリカのクリムソン大学のマイケル・イングリッシュという学者が、被験者にある2名のプロフィールを見せて評価させる実験をしました。

片方のグループには、サミュエルとティモシーという2人のプロフィールを見せます。もう片方のグループには、プロフィールの中身は全く同じですが、名前だけ短縮させ、サム(サミュエルのニックネーム)とティム(ティモシーのニックネーム)と変えて評価をさせました。

すると、短縮した名前のほうが人気が集まり、高く評価されたという結果になったのです。長い名前よりも短く呼びやすい名前に人は親しみを覚えるのです。不思議ですよね。

社名や商品は呼びやすい名前にするべし

新しい社名やサービス名、商品名などを決めるときは、短くて読みやすく、発音しやすい名前をつけるように意識するとよいでしょう。

またはあえて長い名前にして、短縮しやすくするのも心理学的な効果を狙う手です。ぜひお試しください!

参考文献

English, M. L., & Stephens, B. R. 2004 Formal names versus nicknames in the context of personal ad. Journal of Social Psychology ,144, 535-537.

<監修者プロフィール>

■内藤誼人(ないとう・よしひと)先生
心理学者。立正大学講師。慶應義塾大学大学院社会学研究科博士課程修了。心理学者として執筆や、メディア出演、企業講演などで活躍中。執筆した著書には『ベンジャミン・フランクリンの心理法則』(ぱる出版)、『図解 身近にあふれる「心理学」が3時間でわかる本』(明日香出版社)など多数。歯に衣着せぬ巧みなトークで周囲を明るくしてくれる。大の昆虫好きで、休みの日には山に入って昆虫採集をするのが楽しみなのだとか。

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