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2018.03.14

疲れにくいのに効果大!インターバル速歩で身体が変わる

KenCoM編集部

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「なかなか長い時間歩くことができない!」そんな悩みに直面されている方も多いかもしれません。やってみると、意外と速歩はきついものです。
そんなみなさんのために、今回は信州大学大学院医学系研究科教授の能勢博先生が開発した「インターバル速歩」を教えていただきました。

「インターバル速歩」、その実践法にせまる

大股で速歩を行う

まずは、速歩のフォームをチェックしましょう。

①背筋をピンと伸ばす
②速歩時には大股にする
③骨盤は常に正面を向ける
④踵から着地する
⑤視線は遠くを見るようにする
⑥速歩時は肘を90度に曲げて腕をしっかり振る
⑦速歩時は前に出した足と逆側の腕が前に出るようにする

これらをまとめたのが、下記の図になります。

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身体が常に正面を向いたまま歩けているかが大切です。
ここを忘れずに、7つのポイントを満たして歩いてみましょう。

あとは簡単!3分普通歩き→3分速歩を交互に繰り返す

インターバル速歩のキモは、その名の通り、インターバル(間隔)を分けて異なる2つの歩きを繰り返すことにあります。
具体的には、3分間の普通歩きと3分間の速歩を交互に繰り返すだけです。
まずは、普通歩きと速歩のセットを5回繰り返すのを目安に取り組んでみましょう。
こうすることで、普通歩き15分、速歩15分の計30分は運動することになります。

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実はこの3分という時間にも意味があるそうです。
「有酸素運動を行うと、最初は細胞内のミトコンドリアを稼働させるエネルギー産生経路が動き始めます。そこから3分程度たつと、運動強度に比例したきつさを感じるようになるのです。
そのきつさを感じたあたりで普通歩きに切り替えて3分歩くと、乳酸が代謝され、またきつい動きをしても大丈夫になります」(能勢先生)

ちなみに最初の3分の普通歩きは、速歩の前の準備運動の効果もあります。決して省略しないようにしましょう。
速歩中は心肺にも負荷をかけられるため、心肺能力の鍛錬にもなるというお得さもあります。

1週間で普通歩き60分+速歩60分=120分を目安に行おう!

能勢先生によると速歩なら1週間に60分行うだけで十分だそうです。
ですが、速歩だけを単独で60分行うのは、運動強度70%の運動を1時間も続けることになるため、普段運動に慣れた人でもわりときつく感じるはずです。
そこでオススメしたいのが、インターバル速歩。

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例えば週に4回、30分ずつ歩けば達成することが可能になります。
どうしても難しいようなら、1日の中で12分と18分の2回に分けて行うこともできます。
とにかく「3分普通歩き+3分速歩のセットで動く」ことだけを忘れずに行ってみてください。

歩きの質を高めよう

インターバル速歩の利点は、きつい動きと楽な動きを交互に繰り返すことで、疲労感を感じにくいことです。
文字で30分と見ると長そうに感じますが、実際にやってみると短いと感じるかもしれません。
ただ、ここで無理をしてしまうのも禁物です。
のんびり、長く続けられるように頑張りましょう。

能勢 博(のせ・ひろし)先生

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京都府立医科大学医学部医学科卒。信州大学大学院医学系研究科疾患予防医科学系専攻スポーツ医科学講座教授。熟年向けトレーニングとして「インターバル速歩」を開発。現在は、NPO法人熟年体育大学リサーチセンター副理事として全国規模で中高年の健康づくり事業を推進する傍ら、著作による啓蒙活動を行なっている。