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2017.03.10

ストレスフリーを叶えるおすすめ旅・ホテルとは?【健康旅特集③】

KenCoM編集部

第1回、第2回と、琉球大学観光学科教授・荒川先生に、健康になるため、また人生を変えるために旅を活用する方法をご自身の体験も含めてお話しいただきました。
旅の本質は、リフレッシュ・リセットだと荒川先生はおっしゃっています。
では第3回の今回は、実際に、リフレッシュ・リセットできるおすすめの過ごし方、施設などをご紹介いただきたいと思います。

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<お話を伺った方>荒川雅志先生

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■荒川雅志(あらかわ・まさし)先生

1972年福島県生まれ。琉球大学観光産業科学部・観光科学研究科教授。
大学時代に始めたパワーリフティング競技で全日本学生選手権(56kg級)優勝、アジア選手権代表に選出された。卒業後は、トレーナーとして従事。琉球大学大学院教育学研究科修了、福岡大学大学院医学研究科社会医学系修了。医学博士。長寿社のライフスタイル研究、沖縄健康素材の研究、地域資源を生かした日本型ヘルスツーリズムのモデル開発を全国で行う。日本の大学で初の「ヘルスツーリズム論」専門科目を開講。ヘルスツーリズム研究の第一人者、海洋療法学者。

ストレスフリーを叶えるおすすめの旅の過ごし方とは?

自分の健康・幸せに合った旅のプランを

――前回まで、旅の効果・効能について伺ってきました。では、具体的なおすすめの過ごし方を教えていただけますか?

まず、“健康は十人十色”です。健康の定義もまた人それぞれだと思うんです。
特にウェルネス(wellness)という観点に立ったとき、自分にとっての豊かさ、幸せ、健康を感じるものはそれぞれだなと。

そのためには、オプショナルツアーの充実した場所・ホテルがおすすめです。ハワイって、旅行先としてすごく人気があるんですが、それは、買い物にビーチに、イルカツアー、ハイキングと、ものすごくたくさんの遊び方のプランがあるからだと思うんですよね。日本でもエステ、スパ、座禅、ヨガ、アクティビティ、マリンスポーツなど、多数の選択肢の中から自分に合ったものを選べるのが理想的です。

――なるほど。オプショナルツアーですね。

その意味で、ホテルは地域のウェルネス拠点だと考えています。ホテルという場を活用して、ヨガインストラクターを呼んだり、お坊さんを呼んだりして、空間に付加価値を創出します。
また食事だってないがしろにできません。「カニを食べに北海道へ行く」のように、食材だけで人を呼び込めるわけですから、その地域の食材を味わえる料理、食文化に触れられる旅を選んでください。

健康=ウェルネスは世界中のすべての人にとって大切なテーマです。
ウェルネスとはQuality of Lifeすなわち生活の質、人生の質、より良い生き方、豊かさですから、ぜひ、自分なりの豊かさを感じる旅をぜひ選んでください。

荒川先生のおすすめ施設は?

ザ・テラスホテルズ:多数のオプショナルツアーで個々の楽しみ方ができる

――先生のおすすめホテルを教えてください!

オプショナルツアーも充実したザ・テラスホテルズ
(写真提供:ザ・テラスホテルズ)

オプショナルツアーも充実したザ・テラスホテルズ (写真提供:ザ・テラスホテルズ)

沖縄に6つの施設を展開するザ・テラスホテルズでは、マッサージやスパ、ヨガのプラン、ゴルフ、マリンスポーツやクルージング、トレッキングなどアクティビティ、など多数のオプショナルプランがあります。

ゆったりとした時間も楽しめる
(写真提供:ザ・テラスホテルズ)

ゆったりとした時間も楽しめる (写真提供:ザ・テラスホテルズ)

バーデハウス久米島:海洋深層水のプールに浸かって

海洋深層水のプールに体ごと浸かることができるバーデハウス久米島
(写真提供:バーデハウス久米島)

海洋深層水のプールに体ごと浸かることができるバーデハウス久米島 (写真提供:バーデハウス久米島)

それから、日本には21のタラソテラピーの施設がありますが、中でも僕のおすすめは「バーデハウス久米島」です。久米島は沖縄本島から飛行機で40分の島ですが、世界で第2位の海洋深層水の取水量を誇ります。このホテルでは、飲用水として販売される海洋深層水のプールに体ごと浸かることができるんです。海洋深層水というのはミネラルのバランスがよい水で、化粧品にも使われているのですが、浸かるとサラサラしていて肌のきめがよくなるように感じられます。
(編集部注:海洋深層水とは深度200m以深の深海を流れる海水のこと)

また、久米島は離島で隔離されているという立地もあって、時間も忘れてのんびりできるんですよ。

朝のヨガも健康的で気持ちのいいプログラム
(写真提供:荒川雅志教授)

朝のヨガも健康的で気持ちのいいプログラム (写真提供:荒川雅志教授)

ちなみに、日本の和の精神文化というのは、外国人観光客にも非常に興味を持たれています。特に座禅は、外国人に限らず、日本人にとってもメンタルケアのためにおすすめです。
ヨガや座禅などが体験できる場所もヘルスツーリズムの1つとして良いと思いますね。

タイ「チバソム」は“命の楽園”

――いいですね!海外でオススメの施設はありますか?

100以上の癒しのプログラムがある世界一のデスティネーションスパ、チバソム(写真提供:Chiva-som)

100以上の癒しのプログラムがある世界一のデスティネーションスパ、チバソム(写真提供:Chiva-som)

タイの“命の楽園”チバソムは素晴らしかったです。
バンコクから車で約2時間、タイ王族の避暑地ホアヒンにあります。世界1のデスティネーションスパ(目的意識をもつゲストが滞在する目的指向型のスパリゾート)と言われていて、世界のセレブが隠れ家的に長期滞在する施設です。最低でも3日以上の宿泊が決められています。
チェックイン後にメディカルセンターへ案内され、医師による問診と健康診断を行った後、100を超える健康・癒しのメニューを選んで、ヨガやストレッチ、ピラティスなど、様々なアクティビティにチャレンジできます。

ヨガに太極拳、ストレッチ、ピラティス、瞑想など様々なプログラムで自分を見つめなおせる(写真提供:Chiva-som)

ヨガに太極拳、ストレッチ、ピラティス、瞑想など様々なプログラムで自分を見つめなおせる(写真提供:Chiva-som)

ここで何を得られるかというと、心身のリセットはもとより、自分を見つめ直す時間なんですよ。タイにいながら、日本の自分の人生を思う。考える時間を作る贅沢な旅でした。
アクティビティは自由参加です。

詰め込み型のツアーじゃなくて、言葉もなく、その体験を五感で感じるんです。海の音、自由をめいっぱい体で感じ、そして深呼吸することが大切です。そういう時間を楽しむことです。

旅は人生の糧になり、変化のきっかけになる

――なるほど。素敵ですね!行ってみたい!では最後に読者の方にメッセージをお願いできますか?

僕自身、図らずも、旅で人生が変わりました。
旅をすることは、必ず糧になり、人生を変えるきっかけになると思います。
ぜひよい旅をしていただけたらなと。

――ありがとうございました!

日ごろの心の疲れやストレスを払拭する、という旅の効果。最低に1年に1度、3日間の旅で心の洗濯に行ってみるのはいかがでしょうか?
また、旅は人生を変える、とも荒川先生とおっしゃいました。何か迷いのある人は、詰め込み型ではなく、自分を見つめなおす旅に出かけてみるのもよいかもしれませんね。

(取材・文・撮影:KenCoM編集部)

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