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2016.12.06

家が散らかる人がやっている「ダメな習慣」|「とりあえず置く」から始まる悪のスパイラル

東洋経済オンライン

大量の「使わないモノ」は、大事なモノを埋もれさせる原因にも…(写真:Zarya Maxim / PIXTA)

大量の「使わないモノ」は、大事なモノを埋もれさせる原因にも…(写真:Zarya Maxim / PIXTA)

もうすぐ年末。この1年でたまった書類や、つい買ったものの結局使わないモノなどが散らかり、仕事や家庭で「片づけ」を意識する頃でしょう。しかし、どこから手をつけていいかわからないという人も多いのではないでしょうか。
日本初の「かたづけ士」である小松易氏は、多くの人が同じ問題でつまづいていると指摘します。片づけの際につい起きがちなミスとは何か、またスッキリ解決するにはどうしたらいいか。『コミック版 たった1分で人生が変わる片づけの習慣』の著書もある小松氏に聞きました。

「Can」でモノを分けてはいけない

家を片付けたいと思っても、一向に進まない……。その原因は何でしょうか。筆者は、根本的な原因のひとつが、モノを「まだ使える・使えない」で分けてしまうことだと考えます。

「いつか使えるかも」と、紙袋にレジ袋をたくさん取っておいたり、古い書類を残しておいたり……。

でも「いつか何かの用途で使えそうなモノ」というものの、いつどうやって、ということがイメージできていません。そうして結局、「使わないモノ」になる場合が多いのです。使わないモノのことで悩むのは時間と場所のムダです。

「使わないモノ」になる可能性が高いものの代表は、衣類と情報です。たとえば衣類の場合「破れてもいないのに、捨てるのはもったいない」と捨てずに残すことがあるでしょう。でも、実際に着ることがないのに、取っておく必要はあるでしょうか。収納スペースのムダにもなります。最近の衣類は耐久性が高く、なかなか着られないほどボロボロにはなりません。捨てる判断を、物理的に着られなくなるときまで待っていては、どんどん「着ない」モノばかりが増えてしまうでしょう。

もうひとつムダになりがちなのが情報。「これはまたあとで見るから」とデスクの中に、会議の資料を「きちんとしまっている」ことはないでしょうか。しかし、その資料も見て使わないと、どんどん古い情報になります。そして「使わない・使えない情報」になりがちです。

大量の「使わないモノ」は、大事なモノ・必要なモノを埋もれさせる原因にもなります。

多くのDMメールや迷惑メールに埋もれていたせいで、大事なメールを見逃した!」「今必要!な書類が見つからない」といった生活はストレスになります。

「もったいない」にとらわれすぎてはいけません。モノは「使う・使わない」で分けましょう。そして、「使わないモノ」は捨てましょう。

捨てるのに抵抗があるなら、友達にあげたりリサイクルショップに持っていったりして、捨てずに「減らす」ようにすればいいのです。

英語で例えるなら「Can(~できる)」ではなく、「Will(~する)」で、そのモノを残すかどうかの判断を下しましょう。「使う!」という自らの「意思」でモノを分ければ、不要なものが減り、もっと片づくはずです。

気軽に「置いて」はいけない

これもよくありがちなのですが、多くの人はあらゆるモノを「置いて」しまいます。

まるで呼吸するように、デスクに床に玄関の靴箱のうえに、テーブルに……「無意識にモノを置いてしまう」のです。

ここを止めなければなりません。何気なくモノを置いてしまうと、その場所にモノがあふれる原因に必ずなります。そして、

「この場所には、モノを置いてもいいんだ」

という「置いてOKサイン」が知らずのうちに出てしまうのです。こうなると、なし崩し的に散らかることにつながりかねません。

「置くことが発端となって散らかる」ことを防ぐには、モノを置く前に意識をして、そのモノが着地する前に

「① もともとあった場所(そのモノの住所)にしまう」
「② (まだ住所がないなら)住所を決める」
「③ 捨てる」
のいずれかの行動を取る必要があります。

私はこれを、「空中戦で処理する」と言っています。

一度置いてしまうとやっかいな「地上戦」になる前に、その前段階、空中戦の時点で終わらせてしまうのです。

できれば、使っているすべてのモノに置き場所、つまり「住所」を決め、「モノを住所と違うところに置かない」と決めるといいでしょう。

たとえば「カギ」などすぐに手から離れてしまうモノは特に、「玄関の靴箱の上の小皿」「玄関のフックにかける」など住所をしっかりと決めて、他の場所に置かないようにします。

置く時にチャリンと鳴る小皿などでしたら、さらにその行動が習慣化しやすくなります。音が意識させてくれるからです。

また、散らかさずに片づけを習慣化するためには、

「例外を許さない」

ことです。

「ひとつくらいはいいだろう」という気のゆるみがあると、2つ、3つとつい置くことにつながりがちです。

ファイルや資料などのついどこかに置きがちなモノを、一瞬でも置かないために「脇に挟む」くらい徹底できると、散らかりはかなり防ぐことができるようになるでしょう。

「2割のゆとり」が必要

収納でつまずく人も少なくありません。よくありがちなのが、各スペースにみっちりとモノを詰め込むという失敗。しかし、詰め込むことが「片づけのゴール」ではありません。

「隙間なくモノが収納されている方が美しく見える」という人もいるかもしれませんが、収納場所一杯に詰め込まれた「10割収納」だと、新しいモノが入ってきた時にしまう場所がありませんね。

収納できないモノが発生すると、適当な場所に置くことになり、散らかる原因になります。

こうした事態を防ぐ方法はひとつ。机・引き出し・本棚などのスペースには、2割の「ゆとり」を持たせましょう。「8割収納・2割のゆとり」にするのです。

モノがあふれだした11割、12割の収納より、ある程度ゆとりの空間のある収納のほうが美しいですし、出し入れしやすいなど機能性も高いでしょう。

また、せっかく必要で欲しいモノがあるのに、収納スペースがないからと断念するというのでは残念です。

会社の机の引き出しにも、「2割のゆとり」を持たせましょう。しかし、忙しい時は、新しいモノの住所をすぐには決められなかったりします。そこで、おすすめの方法があります。それは一番手前の引き出しを空っぽにしておくことです。すると、住所の定まらない「保留」のモノを一時的に入れておくことができます。

一番下の大きな引き出しは、ファイルボックスなどで川の字に5等分し、そのうちの手前の5分の1だけを空にするといいでしょう。そこが「2割のゆとり」になります。何かものが急に新しくやってきても、そこに避難させることができます。

収納にゆとりがあれば、心にもゆとりが出てきます。

「2割のゆとり」に入ってくるのは、「未来に必要なモノ」です。

確実に、そして美しくしまえるように、どのスペースにも「ゆとり」を持たせましょう。

A4とA5のクリアファイルを使い分けるといい



『コミック版 たった1分で人生が変わる片づけの習慣』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします) 

それから、散らかる原因になりやすい代表的なものが紙です。しかし、簡単なコツですっきりさせることができます。

具体的には、紙のサイズを「統一」させることです。そうすることで整理・整頓がしやすくなります。

一般的に、よく使われる紙のサイズはA4。ですから、領収書などA4よりも小さい紙や書類は、A4サイズのクリアファイルに入れておきましょう。そうすればすべての紙が、A4サイズで統一できます。

例えば封書が届いたら、封を開けてすぐに封筒は捨てましょう。そして中に入っていた書類や手紙が「使うモノ」だったら、すぐにA4のクリアファイルに挟むのです。

ただしA4サイズのクリアファイルは、小さなバッグには入りづらかったりします。そこで重宝するのが、ちょうどA4の半分であるA5サイズのクリアファイルです。

A5なら、半分に折ったA4の書類もちょうど収まります。バッグの中に常に入れておくことができ、持ち運びも楽です。

領収書やDMを挟むならA5サイズの方が便利だったりもします。A4、1種類で書類を整理している人は、ぜひ2種類使い分けてみてください。よりスッキリとした感覚を味わえると思います。

(執筆協力:青木健生)

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小松 易:かたづけ士

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