2016.12.17
公共施設で出来る本格トレーニングとは:中級編 【コスパ筋トレ術④】
<この記事は、筋力トレーニング中級者以上の内容です>
この記事は筋力トレーニングの中級者向けです。初めてバーベルトレーニングにチャレンジする際は専門家や上級者に指導を仰いでください。
脱初心者! バーベルトレーニングで中級者にステップアップ!
自宅での自重(自分の体重)筋トレ、公共施設でのマシントレーニングに物足りなさを感じてきている方は、そろそろ初心者を卒業する段階に入っていると思います。そんな方には、ハードに体を鍛えるバーベルトレーニングに進んでもよいかもしれません。
バーベルトレーニングは強い負荷を体に与えます。自重トレーニングとは違った強烈な刺激を経験できると思います。またバーベルトレーニングは、マシンのように固定化された動きではないので、目的の筋肉以外にも補助で使われる小さな筋肉を一緒に鍛えることが出来るメリットがあります。
今までのトレーニングに物足りなさを感じ、初心者を脱したい方に向けて、バーベルトレーニングとはどんなトレーニングか? 詳しく知って、次の目標を立てるきっかけになればと思います。
トレーニングの王道BIG3とは?
バーベルトレーニングの初心者は、何の種目からはじめればよいのか? 多くの方は、トレーニングの王道と言われる種目「BIG3」からスタートするでしょう。
BIG3とは何か?
それは3つのトレーニング種目を指す用語になります。その3つとはベンチプレス、デッドリフト、バーベルスクワットです。これらの種目がウエイトトレーニングにおける王道中の王道と言われる大切な種目になります。
運動不足、バーベル初心者の方は無理をしない
もちろん、バーベルトレーニングは何十キロという器具を使う分、体に大きな負荷がかかります。また無理なウエイトにチャレンジした場合には、大事故につながることもあります。初心者は必ず施設のスタッフに教えてもらうか上級者とともにトレーニングしましょう。
そして、前に鍛えていた経験があったとしても、しばらくの間、運動不足であればご注意を。まずは、マシントレーニングなどで定期的に体作りを行ってください。バーベルトレーニングは、ある程度鍛えた次の楽しみに取っておきましょう。
BIG 3 その1 ベンチプレス(大胸筋)
ベンチに横なりバーベルを挙げるトレーニング、それがベンチプレスです。ベンチプレスでは大胸筋を鍛えることが出来ます。また補助筋として上腕三頭筋が使われます。
ベンチプレスは一見簡単なようで、多くの人が好んで行いますが、その分自己流におちいっている人も多くいる種目です。
バーベルの降ろし方が甘い、またはバーベルの降ろす位置が間違っている、手幅が狭い(手幅が狭いと大胸筋にではなく上腕三頭筋に効く)といったケースが多々見られます。施設に常駐するトレーナーに聞き、また動画を見るなりし、正しいフォームを身に着けておきましょう。
ベンチプレスの基本フォーム
1. バーベルは肩幅より拳1つから1つ半広めに握る。
2. 肩を内側に寄せ肩甲骨を中央に寄せる。
3. 腰を反らしアーチを作る。
アーチが作れない方はベタ寝でもOK。
4. 息を大きく吸いバーベルをラックからはずす。
5. バーベルを降ろす。
降ろす位置は乳首のやや下。
高い位置、特に首元に落とすのは絶対にNG。
6. バーベルが胸に触れたら息を吐きながら上げる。
ベンチプレスの参考動画
MAXの重量にチャレンジするときは必ず補助をつけよう!
ある公共施設で実際に起こった出来事です。ベンチプレスでMAXの重量にチャレンジした方が、バーベルを上げきれず、首に落としてしまい亡くなりました。その施設には常駐のスタッフはいなかったそうです。
ベンチプレスは一つ間違えば大事故につながる種目です。MAXの重量にチャレンジするときは、必ず補助の人をつけましょう。スタッフがいない場合は、トレーニングしている方に恥ずかしがらず声をかけましょう。
声をかけるなら、できればトレーニング上級者です。「補助お願いできないでしょうか?」と声をかければ、そのほとんどの上級者は喜んで補助に応じてくれると思います。
BIG3 その2 デッドリフト(広背筋、僧帽筋、大腿四頭筋、ハムストリングス)
床からバーベルを引き上げるトレーニングをデッドリフトと言います。デッドリフトでは広背筋だけでなく、首の付け根の筋肉である僧帽筋や脚の筋肉の大腿四頭筋、ハムストリングス、お尻の筋肉である大殿筋を鍛えることが出来る大変優れたトレーニング方法です。
優れたトレーニング方法ではあるのですが、腰を痛めやすい種目でもあります。したがって、施設にトレーニング用のベルトがあるか事前に確認し、そのベルトを借り、腰を保護しましょう。
ベルトを少々苦しいくらいギュッと強く巻き、腹圧を高めるようにしてください。そしてバーベルを上げるときに、息を吸い腹を膨らまします。すると腹圧がさらに高まり、腰を守ることが出来ます。
デッドリフトの基本フォーム
1. 肩幅に立つ。
2. バーベルを順手で握る。画像のように順手、逆手で持っても良い。
握る手幅は肩幅か肩幅より拳1つ分広め。
3. 腰を落としピンと伸ばす。頭は腰よりも上。
腰を曲げた状態で上げると腰を痛めるので厳禁!
4. 息を吸い腹を膨らませ腹圧を高める。
5. 息を止めた状態からバーベルを引き上げ肩甲骨を中央に寄せる。
6. バーベルをゆっくり降ろす。
重さに合わせてドンと降ろさない。
トレーニングベルトの巻き方の参考動画
デッドリフトの参考動画
BIG3 その3 バーベルスクワット(大腿四頭筋、ハムストリングス、大臀筋)
バーベルスクワットは、「キング オブ トレーニング」と呼ばれています。全身の筋肉のうち7割が脚に集中しており、それらをバーベルスクワットの1種目で全て鍛えることが出来るのです。
また重いバーベルを体全体で支えることから、腹筋、背筋などの体幹も鍛えることが出来ます。体幹トレーニングとしても非常に優れているのがバーベルスクワットです。鍛えられる箇所が多いことから「キング オブ トレーニング」の名称がついています。
バーベルスクワットの基本フォーム
1. 肩幅か肩幅よりやや広めに立つ。
2. つま先は真っ直ぐか八の字。
その人の重心によって立ち方は異なるので、
自分が一番しっくりくる立ち方で。
3 .手幅は肩幅より拳2つから3つ分広め
4. 肩甲骨を背中の中央によせバーベルを乗せる土台を作る。
その土台にバーベルを乗せる
5. 息を吸い、胸と腹を膨らませて腹圧を高める。
6. 呼吸を止め、腹圧を高めた状態で、ゆっくりと腰を降ろす。
7. 膝がつま先よりも前に出ない。
8. お尻が膝よりも下にいったところで起き上がる。
9. 起き上がったときに息を吸う。
バーベルスクワットの参考動画
揃えておきたい!バーベルトレーニングの効果を高めるアイテム
バーベルレーニングを行うとき、補助アイテム使うことでより高重量を扱うことが出来るようになります。以下に紹介するグッズは、BIG3を鍛える際には欠かせないアイテムです。
リストラップ
これは手首に巻くアイテムになります。ベンチプレスを行うとき、高重量になるほど手首への負担が大きなものになります。筋肉よりも先に手首が痛みで悲鳴を上げ、バーベルを上げられないなんてこともあります。
リストラップをきつく巻くことで、手首が固定され負荷を緩和させることが出来ます。すると使用重量が伸び、大胸筋に大きな刺激を与えることが出来ます。ベンチプレスを行う際には欠かせないアイテムがリストラップです。
パワーグリップ
懸垂やデッドリフトなどのプル(引く)系の種目を行う際に非常に役立つのがパワーグリップです。バーにパワーグリップを巻きつけることで、より高重量を引くことが出来ます。
トレーニング用ベルト
ベンチプレス、デッドリフト、バーベルスクワットといずれも腰を痛める可能性が高いトレーニングになります。そのリスクは高重量になるほど高まります。
トレーニングベルトを身につけることで、腰を保護することになるので、トレーニングベルトは1本持っておきたいところです。
無理せずトレーニングをしてトレーニングライフをお楽しみください♪
バーベルトレーニングは自重トレやマシントレーニングと違って動作が不安定です。不安定ということはどうしても危険がともないます。
バーベルトレーニングを始めたばかり方に多いのですが、早く筋肉をつけたいと思って、重い重量を扱って肉離れや関節を痛めてしまうと言ったケガをしてしまうケースがあります。
重量は大切ですが、それはフォームがともなってこそです。無理な重量を扱わず、コントロールしやすい重量でトレーニングを行いましょう。また正しいフォームと適切な重量で行った方が筋肉がつきやすくもあります。
とは言っても、MAXの重量でトレーニングを行いたいときもあるかと思います。そのときはジムのスタッフや身近にいる上級者に必ず補助をお願いしてくてください。
継続は力なり! 積み重ねていくことが大切です!
トレーニングは継続することが大切です。継続することで筋肉はつき健康を維持することが出来ます。無理をして、数週間、場合によっては数ヶ月トレーニングが出来なくなってしまっては、筋力は落ち、またやる気も落ちてしまうというものです。
無理せずトレーニングを行なって、トレーニングライフをお楽しみください!
この記事は筋力トレーニングの中級者向けです。初めてバーベルトレーニングにチャレンジする際は専門家や上級者に指導を仰いでください。
<この記事は、筋力トレーニング中級者以上の内容です>
この記事は筋力トレーニングの中級者向けです。初めてバーベルトレーニングにチャレンジする際は専門家や上級者に指導を仰いでください。
参考文献
<著者プロフィール>
■真田雅人(さなだ・まさと):
山形県出身。フルコンタクト空手歴20数年、ウエイトトレーニング歴15年。幼少の頃は肥満でいじめられっ子。内向的な性格と肥満体型を克服するため、16歳のときにダイエットを始めると同時にフルコンタクト空手の道場に入門する。10ヶ月で30キロダイエットに成功。その後、上京し編集プロダクションに勤務。格闘技の書籍・ムックの企画編集に携わり、多くの武道家、格闘家を取材し交流を深める。多くの格闘家への取材を通して、彼らが心身の鍛錬としてウエイトトレーニングを行なっていることを知り、自身でも始めたところメンタルの安定・成長につながることに気がつく。「筋トレは最高のメンタルトレーニング」が持論である。