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2022.05.25

ダイエット向きでクセになる!世界的にも珍しい発酵茶「プーアル茶」【ちょっと茶話#20】

kencom公式:料理研究家・りんひろこ

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ダイエットにおすすめと言われるプーアル茶(プーアール茶)。

特有の香りがあるので好みが分かれますが、飲み続けていくとクセになる味わいがあるお茶です。

プーアル茶とは

プーアル茶とは、昔から中国南部の雲南省の普洱(プーアル)市付近で作られてきたお茶です。

中国茶は酸化発酵(お茶の世界の酸化発酵は“発酵”と呼んではいるものの、微生物の働きによる発酵でなく、単なる「酸化」を意味している)の度合いによって分類されていて、酸化度合いの浅いものは緑茶といい、代表的なものに龍井(ロンジン)茶があります。
酸化が中くらいに進んだものは青茶と呼ばれ、いわゆる烏龍茶がこれに当てはまります。

酸化が高度に進んだものは紅茶と呼ばれ、有名なものには祁門(キーモン)や正山小種(ラプサンスーチョン)などがあります。

プーアル茶は、この中の酸化度合いの少ない「緑茶」を使って作ります。

世界的にも数少ない発酵茶

プーアル茶には2種類あり、「緑茶」にこうじ菌をつけて発酵(この発酵は微生物を使った、本当の発酵)させたお茶を「熟茶」、こうじ菌を使わず経年により熟成させたものを「生茶」と言うのですが、現在日本で主にプーアル茶として親しまれているのは「熟茶」です。

世界的に見ても、微生物の力で発酵させたお茶というのは数が少ないのですが、その代表格と言えるのが「プーアル茶」です。

プーアル茶の、あの独特のコクや香りは発酵により生まれたものなのです。

プーアル茶の栄養

発酵茶であるプーアル茶は「重合カテキン」という脂肪の燃焼を促す成分を含むため、ダイエット効果が期待されます。
また、抗菌作用や血糖値の上昇を抑える「タンニン」も豊富に含みます。

ただ、カフェインは緑茶や烏龍茶とそれほど変わらない程度に含まれているので、妊婦さんや授乳中の方、お子さんが飲む場合は注意が必要です。

プーアル茶のいれ方

プーアル茶は茶葉を固めて作るので、固まったままの「餅茶」の場合はフォークなど先の尖ったもので使う分だけ少しずつ崩して使います。

餅茶を使う場合は、茶葉についたほこりや雑味を取り除くために一度お湯を捨てる「洗茶」をします。

作り方

1.<洗茶>急須に茶葉3g(ティースプーン2杯)を入れ、沸騰したお湯を茶葉が浸る程度入れたら10秒ほどおき、お湯を捨てる。
2.沸騰したお湯を300cc急須に入れ、3分蒸らしたら湯呑に注ぐ。

※2煎目以降は抽出時間が短くなります。
※手軽に楽しめるティーバッグタイプもおすすめです。
※ティーバッグや衛生面を配慮したメーカーが販売する茶葉には、洗茶が不要な商品もあります。使用するプーアル茶の商品説明等をご確認ください。

りんひろこ

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料理研究家、フードコーディネーター
京都で学んだ懐石料理や、アーユルヴェーダや薬膳などの東洋の食養生の考えをもとにした美味しく簡単にできる料理を、TVや雑誌などで提案。著書に『作りおきで毎日おいしい! NYスタイルのジャーサラダレシピ』『ジャースチームレシピ』(世界文化社)がある。

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