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2022.02.19

雨水(うすい)/むくみをケアして全身にエネルギーを循環 | こころとからだの二十四節気

ワコール ボディブック

春が本格的に始まる「雨水」の時期、人の心もからだも新しいことに向かって動き始めます。

けれど、全身の循環が悪くからだのすみずみまでエネルギーが回らないと、ちょっとしたことで疲れたり、やる気がなくなってしまいます。多くのツボが集まる顔や、循環をうながす脚のツボ押しで、アクティブに動くための準備をしたいものです。

雨水にケアしたいツボ

四白(しはく)

位置:目の下にある骨から、真下に指1本分のところ、骨の際のわずかなくぼみ。

方法:指のはらを使い、イタ気持ちいい程度に5秒押して5秒離す刺激を1セットとし、5〜10回毎日予防的に行いましょう。また、ツボの周辺をそっとマッサージするのもいいでしょう。

効果:目のまわりや顔のむくみなどに効果的なツボです。むくみ以外にも、目の下のクマ、たるみ、さらには目の疲れや顔面神経痛、顔面けいれんなどにも効果的です。

築賓(ちくひん)

位置:ふくらはぎの内側にあり、「ひざ」と「くるぶし」を結ぶライン上、下から1/3のあたり。押すと痛く感じるポイント。

方法:あまり強く押しすぎず、ここちよい痛みを感じる程度に5〜10回程度押すとよいでしょう。ツボは、正確に位置がわからない場合でも、その付近をマッサージするだけでも効果があります。

効果:下半身の血流改善に有効で、「足の冷え」「脚のむくみ」「脚のだるさ」などに効果があります。立ち仕事でふくらはぎが張ったとき、むくんだときに、実践しましょう。

崑崙(こんろん)

位置:「外側のくるぶし」と「アキレス腱」の間にあるツボ。指でなぞると少しくぼんでいるところ。

方法:イタ気持ちいい程度に5秒押して5秒離す刺激を1セットとし、5〜10回毎日予防的に行うようにしましょう。冷えている場合は、お灸をすえてもいいでしょう。

効果:脚のむくみだけでなく、脚の血流をよくすることで、からだの疲れにも有効です。また、頭痛や腰痛などにも効果的だといわれています。

文/伊藤和憲(鍼灸師・明治国際医療大学教授)
イラスト/中根ゆたか
デザイン/WATARIGRAPHIC

伊藤和憲(いとうかずのり)

鍼灸師・明治国際医療大学教授・鍼灸学部長・鍼灸臨床部長
1972年生まれ。鍼灸学博士。全日本鍼灸学会理事。明治国際医療大学鍼灸学部教授。明治国際医療大学大学院鍼灸学研究科教授、同大学大学院研究科長。2012年~2014年、厚生労働省科学研究費助成事業 地域医療基盤開発推進事業「慢性疼痛患者に対する統合医療的セルフケアプログラムの構築」, 2014年~2015年同研究助成事業「鍼灸における慢性疼痛患者の治療方針ならびに医師との連携に関するガイドライン」の研究班班長を務める。また、2016年より過疎化対策の一環として京都府南丹市にて養生の体験教室「MIYAMA 森の湯治場」、さらには奈良県宇陀郡曽爾村の美人プロジェクトを監修。明治国際医療大学附属鍼灸センター長を務め、「はり・きゅう」の治療に当たるとともに、慢性痛患者のためにセルフケアを指導している。

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