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2021.12.10

冬のお弁当はスープジャーを常備!身体ポカポカ&たっぷり野菜が叶うレシピ

kencom公式:管理栄養士・前田 量子

師走に入りました。寒くなるだけでなく、慌ただしかったり、外食が多くなったりと体調を崩しがちな季節でもあります。
体調管理の上で食事はとても大切。体温を高く保つことは免疫の向上にもつながりますので、この時期は“身体を温めてくれる食事”を意識しましょう。

今回はお弁当にひと添えするだけ。スープジャーを使った、手軽に身体を温めてくれて野菜もたっぷりとれるレシピをご紹介します。

※今回は300mlのスープジャーを使用しました。野菜の部位によっては全て入らない場合もあります。商品説明書にしたがってご使用ください。

具材をチンして入れるだけ。味しみしみの野菜たっぷり味噌汁

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材料(1人分)

大根  60g
チンゲンサイ 60g

顆粒出汁(無塩) 1g
味噌  小さじ2(12g)
生姜おろし汁 小さじ1

水 150ml(うち100mlは電気ポットなどで沸かす)

主な栄養素

エネルギー 39kcal
タンパク質 2.6g
カルシウム 90mg
ビタミンC 21mg
食物繊維 2.1g

作り方

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1.大根はいちょう切り、チンゲンサイは食べやすい大きさにざく切りにする。
2.耐熱容器に1と生姜のおろし汁をいれ、水50mlを加える。ふんわりラップをして電子レンジ600Wで4分30秒加熱する。

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3.スープジャーに熱湯(分量外)を入れ、軽く蓋をして予熱しておく。

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4.スープジャーのお湯を捨て、2を入れて、上から調味料とお湯100mlを注ぐ。
※食べるころには味噌が溶けているのでしっかり混ぜる必要はありません。

ぽかぽかお腹も大満足!食べるパスタスープ

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材料(1人分)

キャベツ 50g
人参 30g
赤パプリカ 30g
ベーコン 10g

マカロニ 10g
コンソメ 小さじ1
水 150ml(うち100mlは電気ポットなどで沸かす)

主な栄養素

エネルギー 90kcal
タンパク質 4.4g
ビタミンA 236μg
ビタミンC 78mg
食物繊維 2.6g

作り方

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1.キャベツはざく切り。人参、赤パプリカはさいの目に切る。ベーコンは色紙切りにする。
2.耐熱容器に1と水50mlを加え電子レンジ600Wで4分30秒加熱する。
3.スープジャーは熱湯(分量外)を入れ、軽く蓋をして予熱する。

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4.2にマカロニを加え全体を混ぜる。
5.スープジャーのお湯を捨てて、4を入れ、上からコンソメとお湯100mlを注ぐ。
※食べるころにはマカロニが茹で上がるので、マカロニを下茹でする必要はありません。

このレシピのポイントを解説

1.野菜は110~120gを意識して

“お弁当だと野菜がなかなか入れられない”と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

厚生労働省の「健康日本21」では、成人が1日あたりに摂取したい野菜の目標量を350g以上と定めています。つまり一食当たり大体110~120gをとればよいのですが、この量をレタス等の生野菜にするとかなりの量になってしまいます。
実際、令和元年の国民健康・栄養調査結果の概要では「野菜摂取量の平均値は 280.5gであり、男性288.3g、女性273.6gである」とされており、大体70g不足しているということになります。

しかし、加熱してスープにすればかさも減り、なんなく食べることができるんです。スープジャーに入れる野菜を110~120gになるように意識すれば、一食分の野菜をラクラククリア!今回ご紹介した2レシピはどちらもこれをクリアしています。

2.緑黄色野菜を意識して摂る

前述しましたが、「健康日本21」では野菜は1日350g以上摂取するのを推奨しています。ではどんな野菜でも良いのでしょうか。
これには続きがあり、そのうち1/3は緑黄色野菜でとりましょうとなっています。緑黄色野菜は抗酸化作用の高いビタミンAが豊富に含まれ、他のビタミンやミネラルも多く含む傾向にあります。もし同じ重量だけ野菜をとるとしたら、緑黄色野菜でとった方がより高栄養価となる訳です。

今回ご紹介している2レシピは全体の1/2を緑黄色野菜にしています。そのままでは苦手なものも汁物にすると意外と食べられるものです。是非意識してとりいれてください。

3.生姜をちょい足しでより温活効果UP

生姜にはジンゲロールという末梢血管を拡張させてくれる成分が多く含まれているため、手足を温めてくれる効果が期待されています。

ジンゲロールは加熱されるとショウガオールという物質に変化します。ショウガオールは胃腸の働きをよくし、血行を促進することで身体の中から温めてくれるとされています。
そのため、生より加熱して摂るのが良いのです。今回の味噌汁でも加熱し効果を高めています。
コンソメスープにはいれていませんが好きな方は同様に入れてみると良いでしょう。

にんにくも身体を温めてくれる食材ですが、お弁当に入っていると午後の業務に支障をきたす人もいると思うので、生姜がおすすめです。

4.スープジャーは予熱がコツ!

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スープジャーは温度をキープしてくれるのが魅力ですが、食べるときに意外と冷めていた…という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
せっかく熱々のスープを作っても、冷えたスープジャーに入れるとそれだけで冷めてしまいます。

お昼まで温かさをキープしたい時は、スープジャーに一度熱湯を入れて3分放置しましょう。最初に熱湯を入れて温めておくことで保温効果がグンとUPしますよ。

5.しっかり加熱&いたみにくい食材を使う

スープジャーは高温を保ってくれるのが魅力ですが、加熱が不十分だと残った食中毒菌が中で繁殖することも。
基本的には65度以上を保てていればそんなに心配することはありませんが、すぐに食べるものでないお弁当の衛生管理は大切です。

まずしっかりと加熱すること。目安は食材100gに対して600Wで2分以上です。電子レンジの使用状況によっては出力が弱まっていることもあるので、必ずアツアツになっていることを確かめてください。
ポイント4でお伝えしたスープジャーの予熱には殺菌効果もありますので、是非取り入れてください。

傷みにくい食材を使うのも大切です。今回タンパク質として使用したベーコンは塩漬けしてあり傷みにくい食材です。他にはウインナー等も良いでしょう。

野菜を意識し、タンパク質もしっかり摂ろう

今回は野菜を中心にしたレシピをご紹介しましたが、免疫向上にはタンパク質も大切です。お弁当の主菜には肉や魚、大豆製品を取り入れてバランスの良いお弁当・食事を心がけてください。

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前田 量子(まえだ・りょうこ)

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管理栄養士 野菜ソムリエ ロジカル調理研究家。
著書『ロジカル調理』『ロジカル和食』『考えないお弁当』をはじめ、最新著書『おうちで一流レストランの味になるロジカル洋食』(全て主婦の友社)が好評発売中。調理科学で普段のもやもや悩みをすっきり解決 。スーパーの食材で本当に美味しく&家族が楽しみにしてくれる定番家庭料理を作れるようになる料理教室主宰。

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