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2021.10.22

【メリットいっぱい】食物繊維はやっぱりすごかった!

ダイエットプラス

「食物繊維は身体によい」というイメージを持っている方は多いと思います。しかし「食物繊維の効果は?」と聞かれてパっと浮かぶでしょうか。今回はそんな食物繊維のメリットや、どれくらい摂取すればよいのかを紹介します。食物繊維博士になって、積極的に食事に取り入れましょう。

そもそも食物繊維とは?

食物繊維の正体を知ろう!

食物繊維は、野菜類・穀類・豆類・きのこ類・海藻類などに多く含まれ、「ヒトの消化酵素で分解されない食物中の総体」と定義されています。消化されないのでエネルギー源にはなりません。
また、水に溶ける水溶性食物繊維と、水に溶けない不溶性食物繊維に大きく分けられます。

食物繊維の効果とは?

たくさんのエビデンスがある稀な栄養素

食物繊維は、数多くの生活習慣病の発症率や死亡率との関連性が報告されている稀な栄養素です。代表的な報告として総死亡率、心筋梗塞の発症及び死亡率、2型糖尿病や大腸がんの発症率に関するものがあります。

例えば、食物繊維を1日20g摂取していた群は、ほとんど摂取していなかった群に比べて心筋梗塞の発症率が15%ほど低かったという報告があります。また、便秘にも効果があるかもしれないと言われています。たくさんのエビデンスが報告されている食物繊維。ぜひ健康のために積極的に摂取しましょう。

水溶性食物繊維と不溶性食物繊維それぞれの効果

食物繊維の中でも、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維とで効果が少し異なります。

水溶性食物繊維の効果
・小腸での栄養素の吸収速度を緩やかにすることで、食後の血糖値上昇を抑える期待ができます。
・コレステロールに吸着し体外に排出してくれることで血中コレステロール値を低下に役立ちます。
・ナトリウムを排出します。

不溶性食物繊維の効果
・水分を吸収することで便を大きくし、大腸を刺激し排便がスムーズになり便秘の改善に役立つとされています。
・便と一緒に有害物質に吸着し、体外に排出してくれるので腸をきれいにします。

共通の効果

水溶性食物繊維と不溶性食物繊維で、共通の効果もあります。
大腸内の細菌に発酵・分解されたものが善玉腸内細菌の餌になり、腸内環境の改善に一役買っています。

どれくらい摂取すれば良いの?

理想的な食物繊維の摂取量を知ろう!

1日にどれくらいの量の食物繊維を摂取すれば良いのでしょうか。食事摂取基準2020には、目標量として18~64歳の男性は21g以上、女性は18g以上と定められております。
しかし、現在の日本人の摂取量の中央値は13.7gであり、不足している方が多いという現状です。

あともう1品

1日に、あと3~4gほどの食物繊維を摂取することができれば、目標量に近づくことができます。
そこで毎日の食事に、野菜やきのこや海藻などの食物繊維が豊富な食材を多く含んだ副菜を、「あと1品」プラスすることから始めてみることがおすすめです。
例えば、きんぴらごぼうや切り干し大根の煮物、ひじきの煮物など1つの小鉢を追加するだけで、約4gの食物繊維を摂取できます。

まとめ

食物繊維を毎日しっかり摂取しよう!

たくさんのエビデンスや効果がある食物繊維。ぜひ毎日の食事に、「あと1品」副菜をプラスして、積極的に取り入れましょう!

【参考文献】
・日本人の食事摂取基準(2020年版)
・健康長寿ネット「食物繊維の働きと1日の摂取量」
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/shokumotsu-seni.html(閲覧日:2021年8月19日)

(著者:寒川 祐美加 (管理栄養士))

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