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2021.08.20

そうめんと冷やし中華、食欲がない時に食べるならどっち?【管理栄養士がジャッジ Vol.42】

kencom公式:管理栄養士・長有里子

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連日の猛暑や不安定な天気で食欲が落ちてはいませんか?この時期は食欲がなくなることはよくありますが、だからといって食事をとらないと免疫力が低下して体調を崩す原因に…。

では、どんなものを食べるとよいのでしょうか。今回は、夏の2大人気麺、そうめんと冷やし中華で比べてみましょう。

そうめんと冷やし中華、食欲がない時に食べるならどっち?

正解は、冷やし中華

食欲がない時、つるっと喉越しのよい「そうめん」だけで済ませるという方も多いでしょう。しかし、そうめんだけでは栄養面が糖質に偏りがちです。加えてそうめんだけの食事を続けてしまうと、栄養バランスが崩れ、体調不良につながってしまうかもしれません。

その点、冷やし中華は一皿で「糖質(麺)、たんぱく質(卵・肉)、野菜(トマトやきゅうり)」が摂れるため、栄養バランスが優秀です。しかもタレに含まれる酢には、食欲を刺激する作用もあり、唾液や胃酸の分泌を促して消化吸収も高めてくれるため、理にかなったメニューなのです。

ちなみに皆さんは、冷やし中華は醤油ダレ、ごまダレのどちらがお好きですか?ごまにはカルシウムや食物繊維、鉄分など、栄養が豊富に含まれています。よって、ごまダレを選ぶほうがより栄養を摂りやすくなります。

そして食欲がない時の食事は、胃腸に負担をかけないようよく噛んで食べましょう。

そうめんを食べる時、プラスしたいメニューは?

そうはいっても、夏はやっぱりそうめんがおいしく感じますよね。どのような工夫をすれば、栄養バランスが整うのでしょうか?

おすすめは、たんぱく質と野菜が両方摂れる「冷しゃぶサラダ」や「ゴーヤチャンプル」などをプラスすること。これらはコンビニやスーパーでも売っているので、手軽にプラスすることができますよ。

血糖値対策には「つゆ」をアレンジ!

また「そうめんだけ」の食事が良くない理由のひとつに、血糖値が急に上がりやすくなるという点もあります。そうめんは糖質を多く含むため、つゆに付けて食べるだけでは血糖値は上がりやすくなります。そこで、つゆに一工夫をしてみましょう。

それは旬の「オクラ」を入れること。

包丁で細かく刻んだ生のオクラをつゆに入れて食べれば、オクラのネバネバ成分によって血糖値の急上昇を抑えることができます。

細かく刻むだけでも血糖値対策ができますが、さらになめらかさを求めるなら、ぜひとろろ状のオクラを試してみてください。オクラ1パック(8本を2等分に切る)と水80mlをハンドブレンダーやフードプロセッサーに入れて攪拌すると、山芋とろろと同じようななめらかさになり、より麺にも絡みやすくなります。

冷たい麺で夏を涼しく、健康的に過ごしましょう!

▼参考文献

過去の『管理栄養士がジャッジ』はこちらから

著者プロフィール

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■長 有里子(おさ・ゆりこ)
管理栄養士/sazukaru代表。
人気サイト「服部幸應先生の1週間ダイエットレシピ」の監修経歴、食と健康の総合ポータルサイト「イートスマート」立ち上げメンバー。サイトや書籍の栄養監修多数。現在はプレコンセプションケアにも力を入れている。

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